【3社合同調査】我慢の限界は「3分」?企業の電話窓口の仕組みが引き起こす 「誘発型カスハラ」の実態と、AI活用による解決への道筋とは ~モビルス・IVRy・RightTouch、生活者550名と顧客対応従事者400名に カスハラの実態を調査~
コンタクトセンター向けCXソリューションを開発・提供するモビルス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:石井 智宏、以下、モビルス)は、株式会社IVRy、株式会社RightTouchと、「全国の20代〜60代の生活者」と「全国の20代〜60代の顧客対応従事者」を対象とした2つの調査を実施しましたので、結果をお知らせいたします。
■ 調査背景:2026年10月1日、改正労働施策総合推進法
2026年10月1日、改正労働施策総合推進法が施行され、カスハラ対策が従業員を雇用するすべての企業に義務づけられます。
カスハラを生まないための「発生予防」という視点での議論はまだ少なく、多くは対面接客の現場を中心に語られてきました。そのため、電話など非対面の顧客接点における実態はこれまで明らかにされてきませんでした。顧客対応の現場をAIで支援する3社は、カスハラを顧客個人の問題ではなく企業と顧客の接点で起きる構造の問題として捉え直すため、生活者と顧客対応従事者の双方に調査を実施しました。
■ 調査サマリ
待ち時間やたらい回しという「仕組みの壁」がカスハラを誘発させている可能性(誘発型カスハラ)について、生活者・従事者双方の回答からその実態が浮かび上がっています。
1.カスハラの引き金は「企業の仕組み」の可能性
顧客対応従事者の51.8%が「電話の待ち時間、情報連携不足、たらい回しなど、自社の案内フロー・仕組みの不備が、お客様を怒らせる引き金になった」と回答。さらに55.8%が「電話に出た時点で、すでにお客様が感情的になっていた」と答えており、怒りはオペレーターが応対を始める前に生まれています。
2.生活者と現場、双方の我慢の限界は「3分」で一致
「電話がつながるまで何分待つとイラ立つか」で生活者の最多回答は「3分」(33.8%)、「何分を超えると強い口調や苦情が増えるか」で現場の最多回答も「3分」(34.8%)。3分までの累計では生活者52.2%、現場57.4%と、立場の違う両者がほぼ同じラインを我慢の限界として認識していました。
3.カスハラ対策の浸透が、今度は「言えない生活者」を生んでいる。65.0%が言葉を飲み込んだ経験あり
生活者の65.0%が「嫌な顧客と思われたくない/カスハラのように思われたくない」と感じて言いたいことを飲み込んだ経験があると回答。現場側でも56.1%が「言いたいことを我慢しているように見えるお客様がいる」と感じており、生活者の萎縮を感じ取っていました。
■ 調査に関するコメント
株式会社IVRy AI Contact Center エバンジェリスト
森脇 健
電話は、つながるまでの時間や案内フローの設計が、そのまま顧客の感情を左右するチャネルです。今回の調査では生活者・顧客対応従事者の双方が「3分」を我慢の限界と答え、現場の55.8%が「電話に出た時点ですでにお客様が感情的になっていた」と回答しました。怒りは、応対が始まる前にすでに生まれています。カスハラには「意図的カスハラ」 と「誘発型カスハラ」があると思っています。長年、音声チャネルの現場を見てきた立場から言えば、個々の応対スキルの問題ではなく、顧客が最初の一言を発するまでに何を経験したかという設計にも関連する問題です。事後対応に加え、カスハラを防ぐ仕組みづくりをどう設計するかが企業にも求められます。
モビルス株式会社 Product Strategy Division MOBI Products Unit Senior PMM Evangelist/生成AIプロジェクト導入担当
近藤 浩之
私自身、コールセンターのオペレーター・SVとしてカスハラ対応を経験してきました。今回、現場の51.8%が「自社の案内フローや仕組みの不備がお客様を怒らせる引き金になった」と回答した点に、当時の実感が重なります。理不尽には耐えるしかないと思われがちですが、多くの怒りは待たせ方や引き継ぎ方といった、企業側が変えられる部分から生まれています。65.1%が退職や異動のきっかけになり得ると答えた今、現場に我慢を求めるのではなく、AIを含めた仕組みで負担そのものを減らすことが必要だと考えています。
株式会社RightTouch VP of Communication/Product Manager
佐瀬 ジェームズ幸輝
顧客の口調が強くなる、感情的な言い方になる、そうしたカスハラにつながる元となるつまずきは、電話がつながる前からすでに生まれています。多くの場合、電話に至るまでの間に、課題が解決しきれなかったことに加え、十分に寄り添われていないと感じたことが、その始まりとなっています。顧客体験全体でみたときに、問い合わせの前の段階で課題が解決できたり、適切な対応をされていると感じられていれば、納得感を持って、次のやり取りに進めていたはずです。重要なのは、電話がつながった後の対応だけではなく、そこに至るまでにバラバラとなっていた顧客体験そのものを見直すことです。つまずき内容に適したWeb上での先回りサポート、高品質なAIオペレーターの構築、最適なオペレーターへの澱みないルーティングなど、電話に至るまでのあらゆる顧客接点において、課題を解決するだけでなく、顧客の状況に寄り添う体験を設計することこそが、カスハラを根本から減らす手段になると考えています。
「全国の20代〜60代の生活者」調査概要
調査機関:株式会社IVRy、モビルス株式会社、株式会社RightTouch
調査方法:インターネット調査 (株式会社ジャストシステム「Fastask」利用)
調査期間:2026年8月27日(木)~8月31日(月)
調査対象:20代~60代男女のうち、事前調査(20代~60代の男女6,600名を対象)で、過去1年以内に企業のコールセンター・チャット・電話窓口へ問い合わせた経験がある生活者
調査対象地域:全国
回答数:550
「全国の20代〜60代の顧客対応従事者」調査概要
調査機関:株式会社IVRy、モビルス株式会社、株式会社RightTouch
調査方法:インターネット調査 (アイブリッジ株式会社「Freeasy」利用)
調査期間:2026年08月26日
調査対象:20~65歳のコンタクトセンター・コールセンター・カスタマーサポート等の専門部署での顧客対応業務従事者(もしくは過去1年以内に従事していた)
調査対象地域:全国
回答数:400
■ 「全国の20代〜60代の生活者」調査結果
【電話問い合わせにおけるストレス・不快感の原因】
電話問い合わせでストレスや不快感を感じた場面として最も多かったのは「電話がなかなかつながらない」(60.4%)で、次いで「担当者を何度もたらい回しにされる」(42.4%)、と続きました。一方で「特に感じたことはない」は6.4%にとどまり、電話問い合わせ経験者の9割以上が何らかのストレスを感じた経験を持つ結果となりました。待ち時間やたらい回しという「仕組みの壁」がカスハラを誘発させている可能性(誘発型カスハラ)があることがわかりました。
【電話問い合わせでのストレスが引き金となる普段とは違う言動の経験】
Q1で、ストレスや不快感を感じた経験がある人(n=499)のうち、61.9%が「いつもより口調が強くなってしまった」(25.5%)、「強い言葉を使ってしまった」(23.6%)、「口調が強くなったことも、強い言葉を使ったこともある」(12.8%)のいずれかを選択し、実際に普段とは違う言動をとってしまった経験があることがわかりました。
【後から「言い過ぎた」と気づく後悔の経験】
「何度もある」(11.7%)、「数回ある」(40.0%)、「一度だけ」(12.0%)を合わせ、63.7%が後から言い過ぎたかもしれないと気づいた経験があると回答しました。
【カスハラを意識して要望を飲み込む「言えない生活者」の実態】
「よくある」(23.9%)と「たまにある」(41.1%)を合わせ、65.0%が言葉を飲み込んだ経験があると回答しました。カスハラへの意識の高まりが、生活者が正当な要望を伝えることをためらう方向にも働いている可能性がうかがえます。
【つまずきを感じた際に最もイラ立つチャネル】
最も強くイラ立つチャネルは「電話」(37.5%)で、「チャット」(21.3%)や「メール」(18.7%)を大きく上回りました。リアルタイム性が高く相手と直接やり取りする電話は、つまずきがそのまま感情に直結しやすいチャネルであることがわかります。
【電話の待ち時間によるイラ立ちの限界点】
「3分」(33.8%)が最も多く、「5分」(25.3%)、「10分以上」(17.3%)と続きました。「30秒以内」「1分」「3分」を合わせると52.2%となり、半数以上が3分以内でイラ立ちを覚えると回答。
【AI対応による感情的な言動の抑制への期待】
「期待できる」(12.4%)と「やや期待できる」(43.5%)を合わせ、55.9%がAI対応による感情的な言動の抑制に期待できると回答しました。
■ 「全国の20代〜60代の顧客対応従事者」調査結果
【自社の案内フロー・仕組みの不備が怒りの引き金になる実態】
「よくある」(13.5%)と「たまにある」(38.3%)を合わせ、51.8%が、自社の案内フローや仕組みの不備がお客様を怒らせる引き金になったと感じた経験があると回答しました。カスハラの発生が顧客個人の問題にとどまらず、企業側の対応にも起因している実態がうかがえます。
【顧客対応従事者のカスハラ被害経験】
「日常的にある」(13.0%)と「時々ある」(50.3%)を合わせると63.3%、「一度だけある」(20.3%)を含めると83.5%がカスハラを受けた経験があると回答しました。
【電話応答開始前からの感情悪化・怒りの蓄積】
「よくある」(10.8%)と「たまにある」(45.0%)を合わせ、55.8%が、電話に出た時点ですでにお客様が感情的になっていたと感じた経験があると回答。オペレーターが応対を始める前の段階ですでに怒りが蓄積されており、フローや待ち時間の改善がカスハラ抑止の鍵となることが示唆されます。
【言いたいことを我慢している「萎縮するお客様」の存在】
「よくある」(9.3%)と「たまにある」(46.8%)を合わせ、56.1%が、言いたいことを我慢しているように見えるお客様がいると回答しました。生活者調査では65.0%が「カスハラと思われたくない」と感じて言葉を飲み込んだ経験があると回答しており、生活者の「飲み込み」を現場も同じように感じ取っていることがわかります。
【お客様が最もイラ立ちやすいと感じるチャネル】
「電話」(40.5%)が最も多く、「メール」(20.8%)、「Web」(19.8%)、「チャット」(8.5%)を大きく上回りました。生活者調査でも「電話」(37.5%)が最もイラ立つチャネルとされており、電話がカスハラの発生しやすいチャネルであることで双方の認識が一致しました。
【待ち時間が引き起こす強い口調や苦情の境界線】
「3分」(34.8%)が最も多く、「1分」「5分」(ともに18.3%)が続きました。「30秒」「1分」「3分」を合わせると57.4%となり、半数以上が3分を超えると強い口調や苦情が増えると回答。生活者調査では52.2%が3分以内でイラ立ちを覚えると回答しており、双方がほぼ同じラインを限界として認識していることが明らかになりました。
【AIによる初期対応がもたらす心理的負担の軽減効果】
「かなり軽減される」(8.8%)と「多少軽減される」(40.8%)を合わせ、49.5%が、AIによる初期対応で心理的負担が軽減されると回答しました。「増える」は6.0%にとどまり、AIの導入が現場の負担軽減につながるとする見方が大きく上回りました。
【カスハラ対応による退職・異動への影響】
「すでに退職・異動を考えたことがある(実体験あり)」(10.3%)と「きっかけになると思う」(54.8%)を合わせ、65.1%が、カスハラ対応の負担が退職・異動のきっかけになり得ると回答しました。カスハラ対策が従業員の定着や人手不足に直結する経営課題であることが浮き彫りになりました。
■ 「MOBI VOICE」AIエージェント型ボイスボットについて
「MOBI VOICE(モビボイス®)」のAIエージェント型ボイスボットは、生成AIを活用したワークフロー型のAIエージェントボイスボットです。利用者の話し方や状況に応じて、まるで人のように自然な対話を展開します。従来の自動応答では難しかった曖昧な表現の意図をくみ取り、必要な情報を深掘りして正確に特定し、一人ひとり異なる利用者の話し方や状況に応じて寄り添いながら会話を展開し、受付手続きを完了させます。
ピーク時のあふれ呼対応や24時間/365日稼働することでCX向上に貢献します。オペレーション支援AI「MooA(ムーア)」と連携することで対応内容を要約し、そのまま顧客管理システム(CRM)などに要約データを流すことで後処理業務(ACW)の削減も可能です。コンタクトセンターの応答率の向上、オペレーターの業務効率化を実現します。
サービスURL:https://mobilus.co.jp/service/voice
■「MooA」および「MooA CommNavi」について
「MooA」は、モビルスが独自開発するオペレーション支援AIで、コンタクトセンターのオペレーターやスーパーバイザーの業務をサポートするAIシステムです。生成AIを活用した音声認識機能、データ生成機能、ナレッジ活用など様々な機能で後処理業務の削減、コンタクトの業務の効率化やCXの向上を実現します。
「MooA CommNavi®(ムーア コミュナビ)」は、「MooA」の機能の1つで、コンタクトセンターのオペレーター業務をサポートするシステムです。通話のリアルタイム文字起こしと、手直し不要でそのまま使える高精度な自動要約を生成します。テンプレートによる初期対応支援や、終話後のCRM記録・引き継ぎまでを自動化して問い合わせ対応後業務を削減します。担当者のスキルによらない均一で高品質な記録・応対を実現します。
リアルタイムモニタリング機能は、生成AIが通話内容からカスハラ予兆などの状態を監視し、スーパーバイザーのフォローを支援、オペレーターの心的負担を軽減します。
サービスページ:https://mobilus.co.jp/service/mooa
■ モビルス株式会社について
モビルスは、クライアント企業における顧客のつまずきや課題へ先回りしたCX(顧客体験)のブランディング設計を行い、企業価値と経営収益向上へ貢献する会社です。その実現に向けて、新しいテクノロジーを取り込んだオペレーション支援生成AIサービス 「MooA(ムーア)」 や、顧客コミュニケーションのノンボイス化とデジタル化を推進する有人チャットやボイスボットなどのSaaSソリューション「モビシリーズ」の開発・提供を行っており、「モビシリーズ」は、これまでに500社以上の企業に導入されています。モビルスでは、「すべてのビジネスに、一歩先行くCXを。」をミッションに掲げ、テクノロジーによる企業のCX向上を目的に「CX-Branding Tech. Lab(https://mobilus.co.jp/lab/)」を運営しており、調査レポート、セミナー開催、登壇、実証実験を通した研究開発などを企画・発信しています。
会社名:モビルス株式会社
代表者:代表取締役社長 石井 智宏
所在地:東京都品川区東五反田2丁目22番9号 住友不動産大崎ツインビル西館9階
設立:2011年9月
上場市場:東京証券取引所 グロース市場(証券コード:4370)
事業内容:コンタクトセンター向けSaaSプロダクト(モビシリーズ)などのCXソリューションの提供
公式HP:https://mobilus.co.jp













.png)

.jpg)
.png)



