【お客さま窓口の利用実態調査2021】 消費者の6割がチャットでの問い合わせを経験、2年前の1.6倍に増加。 非接触・遠隔サポートができる、アバター接客に4割は抵抗なし。 ~新型コロナで変わる消費者意識、進化が求められるコンタクトセンター~
モビルス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:石井智宏)は、顧客サポートを進化させるテクノロジー「SupportTech(サポートテック)」の調査・普及を行う「Mobilus SupportTech Lab」の取り組みとして、「お客さま窓口の利用実態」について、全国の男女716人を対象に調査しました。また、本調査結果と2019年版のモビルス調査※との比較も行っています。
■年代別・業界別など詳細データを含む調査レポートも無料配布中です
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■ 調査背景
新型コロナウイルスの影響で消費者の生活様式や価値観の多様化が加速する中、消費者と企業のコミュニケーションの在り方も見直しが必要となっています。特に変化を求められているのが、「お客さま窓口」として顧客サポートを行い消費者との接点の最前線を担うコンタクトセンターです。対面接客が制限される中、電話だけでなくオンライン上でのコミュニケーションや、役割の拡張など、サービスレベルの設定、BCPの観点、チャネルの最適化など多くの課題に直面しています。
そこで、お客さま窓口の利用動向を明らかにすることで、顧客サポートを始めとした、消費者と企業のコミュニケーションの在り方を考える目的で調査を行いました。また、2019年版の「お客さま窓口の利用実態調査」との比較を元に、3年間の変化や最近の傾向も見ていきます。
■ 主な調査トピックス
・普段プライベートで最もよく使うコミュニケーション手段は、電話・メールを抜いてチャットが最多
・問い合わせをする前に、自己解決を試みる人は9割以上
・6割がお客さま窓口へチャットで問い合わせをしたことがあり、2年前の1.6倍に増加
・チャットによる問い合わせ経験者の8割以上が便利さを実感
・約3人に2人が、お客さま窓口への問い合わせ手段にチャットを利用したいと回答
・アバターを介したサポートや接客を受けることに、約4割が抵抗なし
・9割の人がお客さま窓口の対応が、企業ブランドや購入に影響すると回答
■ 調査結果の詳細
普段プライベートで最もよく使うコミュニケーション手段は、電話・メールを抜いてチャットが最多。
「日頃の家族や友人とのやりとりで、最もよく使うコミュニケーション手段」は、「チャット(LINEやFacebookメッセンジャーなど)(48.5%)」が最多、「電話(20.1%)」「メール(20%)」の倍以上の結果でした。
◆問い合わせをする前に、自己解決を試みる人は9割以上
「お客さま窓口に問い合わせを行う前に、Web手元の資料などで調べますか?」の質問への回答は、「よく調べてみて、解決しなければ問い合わせをする」(63.4%)、「簡単に調べてみて、解決しなければ問い合わせをする」(33.9%)でした。97%の人が事前に自分で調べた上で、解決しない場合に問い合わせをすることが分かりました。
◆6割がお客さま窓口へチャットで問い合わせをしたことがあり、2年前の1.6倍に増加。
「これまでチャットで問い合わせをしたことがありますか?」と聞いたところ、60.6%が「ある」と回答しました。
2019年の38.4%と比べて今回の調査では60.6%と、1.6倍に増加したことがわかりました。
◆チャットでの問い合わせ経験者の8割以上が便利さを実感。
チャットでの問い合わせを経験したことがあると回答した人に、「チャットでの問い合わせは便利だと思いますか?」と聞いたところ、84.6%の人が「便利」だと答えました。
「チャットでの問い合わせが便利な理由」を聞いたところ、約3人に2人が「時間や場所を選ばず、自分の都合に合わせて問い合わせができる」(69.6%)、「オペレーターにすぐつながり、待たされない」(65.4%)と回答しました。約3人に1人(34.3%)は「テキストとして記録に残すことができ、見返しやすい」と答えています。
◆約3人に2人が、お客さま窓口への問い合わせ手段にチャットを利用したいと回答。
チャットでの問い合わせをしたことがない人も含めて、今後、お客さま窓口への問い合わせ手段としてチャットを利用したいか聞いたところ、約3人に2人(66.2%)が「してみたい」と回答しました。
「利用してみたい」理由
「メールと比べて即時性があって返事がすぐ来る」「保留中の待ち時間も他のことができる」「通話料より料金が安い」など電話やメールと比べた意見が多数ありました。また、「テキストで履歴も残るのでコミュニケーションの誤解が生まれにくい」「テキストや画像で状況を伝えやすい」といった、チャットならではのメリットも感じているようです。
「利用してみたいと思わない」理由
「文字を入力するのが大変」「選択肢に該当しないとき、入力に時間がかかる」「細かいニュアンスが伝わりにくい」といった声がありました。
◆アバターを介したサポートや接客を受けることに、約4割が抵抗なし
コロナ禍でソーシャルディスタンスが必要となる中、対面での窓口対応や接客で、アバターを介したサポートや接客が実用化に向けて導入が始まっています。アバターを介してのサポートや接客を受けることは、約4割(39.5%)が「抵抗ない」と回答しました。また「わからない」と答えた人は34%と、利用したことがない・イメージがわかない人も一定数いることが分かりました。
アバターを介してのサポートや接客は、完全な自動化ではなく、遠隔でも人のサポートを求めている声が多数ありました。また、コロナ対策として非接触・非対面での対応に理解が高まっていることも見て取れます。
◆9割の人がお客さま窓口の対応が、企業ブランドや購入に影響すると回答
お客さま窓口の対応が、企業のイメージや商品・サービスの購入に影響すると答えた人は90.9%でした。顧客と直接コミュニケーションを取る窓口として、企業ブランドや売上にも影響する重要な存在であることが分かりました。
■ 総括
①企業への問い合わせ手段としてチャットが浸透
本調査の結果、消費者の6割がチャットでの問い合わせ経験があり、2019年の調査と比べると1.6倍に増えたことが分かりました。「時間や場所を問わない」「電話と比べて繋がらず待たされることがない」「やりとりがテキストで残るので見返せる」といった理由から、チャットでの問い合わせ経験者の8割以上が「便利」だと答えています。普段プライベートで最もよく使うコミュニケーション手段でも、電話・メールを抜きチャットが最多でした。日常のコミュニケーション手段にチャットが浸透したことで、企業とのコミュニケーションでもチャット利用の抵抗が少なくなっていると言えます。
②チャットの特性を活かす運用がポイント
チャットでの問い合わせ経験がない人も含めて「今後、チャットでの問い合わせをしてみたいですか?」と質問したところ、約3人に2人が使ってみたいと答えました。理由は、「保留中の待ち時間も他のことができる」「通話料より料金が安い」「テキストや画像で状況を伝えやすい」といった、チャットならではのメリットも感じているようです。一方、「使ってみたくない」理由は、「文字入力が面倒」が主でした。チャットの特性を活かし、文字入力を減らす設計など工夫することで、より便利で使いやすいチャット対応を実現できると考えられます。
③非接触・遠隔サポートができる、アバター接客の可能性
新型コロナの影響でソーシャルディスタンスが必要となる中、対面での窓口対応や接客でアバターを介したサポートや接客が、実用に向けて導入が始まっています。アバターを介してのサポートや接客を受けることは、約4割(39.5%)が「抵抗ない」と回答しました。「コロナ禍で対面接触を軽減するのは必要」「アバターを通して人が対応するなら安心」などアバター活用を理解する声が多数あります。非接触・非対面・遠隔でのサポートを実現する可能性があることが分かりました。新型コロナの影響で変わる消費者の意識や動向を踏まえることで、これからのコンタクトセンターの進化を考えるヒントになるのではないでしょうか。
■ 調査概要
調査名:お客さま窓口の利用実態調査2021
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年2月15日~18日
調査対象:全国の20歳~60歳以上の男女716名
◆事前調査(20歳~60歳以上の男女4,189名を対象)で、「あなたは、商品やサービスについて、疑問点などを企業に問い合わせをしたことがありますか?」の質問に「ある」と回答した人をセグメントして本調査を行いました。
※2019年版のモビルス株式会社【お客さま窓口の利用実態調査】(https://mobilus.co.jp/press-release/6308)
※引用などでご利用される場合や、調査についての質問等は、「pr@mobilus.co.jp」までご連絡ください。
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