【カスハラ実態調査】カスハラの方針「整備されていない」61.3%、相談窓口「周知していない」68.3%。10月に迫るカスハラ対策義務化、問われる企業姿勢 〜直近1年間で5人に1人(19.8%)が勤務先でカスハラを受けた経験、経験者の約4人に3人(74.9%)が「会社への相談・報告をためらった」〜NEW
「安心して働ける世界をつくる」をミッションに掲げ、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)を支えるプラットフォームとして企業向けの「KiteRa Biz」と社労士向けの「KiteRa Pro」を提供する株式会社KiteRa(代表取締役 執行役員 CEO:植松隆史、本社:東京都港区、読み:キテラ、以下「当社」)は、20歳以上のビジネスパーソン965名を対象に、直近1年間のカスハラ経験と勤務先におけるカスハラ対策の整備状況を調査し、そのうち勤務先でカスハラを受けたことが「ある」と回答した191名には、カスハラを受けた際の相談・対応の実態や、会社への相談・報告をためらった経験・理由などを尋ねる「カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)に関する実態調査」を実施しました。
本調査では、直近1年間に勤務先でカスハラを受けた経験や、カスハラを受けた際の相談・対応行動、会社への相談・報告をためらった経験とその理由に加え、勤務先における相談窓口、カスハラの判断基準、方針、社内規程・ガイドライン、マニュアルの整備状況、教育・研修の有無、発生時の対応体制などについて調査しました。
調査の結果、直近1年間に勤務先でカスハラを受けた方の多くが、会社への相談・報告をためらっていたことが明らかになりました。また、勤務先の相談・対応体制についても、方針の整備や相談窓口の周知、発生時の対応体制などで、未整備・未周知とする回答が多く見られました。
令和8年(2026年)10月1日から施行される改正労働施策総合推進法に基づき、カスハラに関して事業主が雇用管理上必要な措置を講じることが義務化されます。具体的には、カスハラに毅然と対応し労働者を保護する旨の方針の明確化・周知、相談体制の整備、発生後の迅速かつ適切な対応などが求められます。
当社はこれまで、社内規程DXサービスの提供を通じて、企業のガバナンス強化と、安心して働ける環境づくりを支援してきました。カスハラ対策の義務化を目前に、企業が法令上求められる措置を確認しながら、従業員が相談・報告しやすく、寄せられた相談を組織として適切な対応につなげられる体制の整備・運用を進められるよう、「KiteRa Biz」導入企業および「KiteRa Pro」導入社会保険労務士事務所向けに、「規程雛形」や「資料集(マニュアル・手順書・報告書など)」を提供しています。
■ 調査サマリー
1. 5人に1人が、直近1年間に勤務先でカスハラを受けた経験
2. カスハラを受けた相手、「一般消費者」が73.8%。「取引がある、法人担当者」は32.5%
3. カスハラを受けた際の対応・行動として、約半数が「上司に相談・報告」、約8人に1人が「特に何もしなかった」
4. カスハラを受けた方の約4人に3人が、会社への相談・報告をためらった経験。最多理由は「取引先との関係悪化が心配だった」
5. カスハラに関する「相談窓口はない」36.0%。従業員100名以下の企業では58.6%
6. カスハラの相談窓口を従業員に「周知していない」約7割。従業員1,001名以上の企業で約半数
7. 「正当なクレーム」と「カスハラ」の判断基準を「設けていない」約6割。従業員1,001名以上の企業で半数近く
8. カスハラ対策の「方針」「社内規程・ガイドライン」「マニュアル」、いずれも約6割が「整備されていない」
9. カスハラ教育・研修「ない」がいずれも7割超。「全従業員向け」75.9%、「顧客対応部門向け」81.1%、「管理職向け」77.2%
10. カスハラ発生時に「対応する部門・組織はない」約半数。従業員100名以下の企業では約7割
■ 調査結果
【Q1】5人に1人が、直近1年間に勤務先でカスハラを受けた経験
「直近1年間に、勤務先でカスハラを受けたことはありますか(単一回答)」と質問したところ、19.8%が「はい」、80.2%が「いいえ」と回答しました。
この結果から、5人に1人が、直近1年間に勤務先でカスハラを受けた経験があることが分かりました。
<直近1年間に勤務先でカスハラを受けたことが「ある(はい)」と回答した、20歳以上のビジネスパーソン191名を対象とした調査結果>
【Q2】カスハラを受けた相手、「一般消費者」が73.8%。「取引がある、法人担当者」は32.5%
「直近1年間にカスハラを受けた相手として、該当するものを全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、73.8%が「一般消費者」と最多、次いで32.5%が「取引がある、法人担当者」、8.9%が「取引がない、法人担当者」、2.1%が「その他」と回答しました。
【Q3】カスハラを受けた際の対応・行動として、約半数が「上司に相談・報告」、約8人に1人が「特に何もしなかった」
「あなたがカスハラを受けた際の対応・行動として、該当するものを全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、47.6%が「上司に相談・報告した」と最多、次いで31.4%が「人事・労務部門、総務部門、法務・コンプライアンス部門など社内の担当部署に相談・報告した」、20.4%が「同僚に相談した」、14.7%が「社内のハラスメント相談窓口・対策担当部署に相談した」、12.6%が「特に何もしなかった」、11.5%が「家族・友人など社外の身近な人に相談した」と回答しました。
【Q4】カスハラを受けた方の約4人に3人が、会社への相談・報告をためらった経験。最多理由は「取引先との関係悪化が心配だった」
「カスハラについて会社への相談・報告をためらったことはありますか(単一回答)」と質問したところ、74.9%が「はい」、25.1%が「いいえ」と回答しました。
この結果から、カスハラを受けた方の約4人に3人(74.9%)が、会社への相談・報告をためらった経験があることが分かりました。
さらに、「カスハラについて会社への相談・報告をためらった」方に、「カスハラについて会社への相談・報告をためらった理由として、該当するものを以下の中から全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、38.5%が「取引先との関係悪化が心配だった」と最多、次いで35.0%が「大事にしたくなかった」、30.8%が「売上や契約への影響が心配だった」と回答しました。
この結果から、取引関係や売上・契約への影響に対する懸念に加え、「大事にしたくなかった」という理由で会社への相談・報告をためらうことが多い実態が明らかとなりました。
<20歳以上のビジネスパーソン965名に、勤務先におけるカスハラ対策の整備状況を調査>
【Q5】カスハラに関する「相談窓口はない」36.0%。従業員100名以下の企業では58.6%
「あなたの勤務先で設置されている、カスハラに関する相談窓口を全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、36.0%が「相談窓口はない」と最多、次いで27.3%が「分からない」、22.2%が「一次相談対応者(上長)」、20.8%が「専門相談窓口(カスハラ対策本部の受付窓口)」、8.1%が「外部相談窓口(顧問弁護士、EAP機関等社外の専門機関)」と回答しました。
また、企業規模別では、「相談窓口はない」と回答した割合は100名以下の企業で最も高く、約6割(58.6%)という結果となりました。
【Q6】カスハラの相談窓口を従業員に「周知していない」約7割。従業員1,001名以上の企業で約半数
「あなたの勤務先では、カスハラの相談窓口を従業員に周知していますか(単一回答)」と質問したところ、68.3%が「いいえ」、31.7%が「はい」と回答しました。
また、企業規模別では、「いいえ」と回答した割合は、1,001名以上の企業で約半数(54.7%)という結果となりました。
【Q7】「正当なクレーム」と「カスハラ」の判断基準を「設けていない」約6割。従業員1,001名以上の企業で半数近く
「あなたの勤務先では、『正当なクレーム』と『カスハラ』を判断する基準が明確になっていますか(単一回答)」と質問したところ、59.6%が「判断基準は設けられていない」と最多、次いで19.9%が「判断基準はあるが、内容をあまり理解できない」、14.6%が「判断基準が明確で、内容も十分に理解している」、5.9%が「判断基準はあるが、内容を全く理解できない」と回答しました。
また、企業規模別では、「判断基準は設けられていない」と回答した割合は、1,001名以上で約5割(47.7%)という結果となりました。
【Q8】カスハラ対策の「方針」「社内規程・ガイドライン」「マニュアル」、いずれも約6割が「整備されていない」
「あなたの勤務先では、以下のような状況はありますか(単一回答)」と質問したところ、「カスハラの方針の明確化と周知」では、61.3%が「整備されていない」と回答しました。また、「カスハラに関する方針や対応ルールの、社内規程・ガイドライン等への明文化と周知」では、60.9%が「整備されていない」と回答、さらに、「カスハラの対応手順を定めたマニュアル(防止対策マニュアル)や手順書の作成・周知」では、63.4%が「整備されていない」と回答しました。
この結果から、カスハラ対策の「方針」「社内規程・ガイドライン」「マニュアル」は、それぞれ約6割が「整備されていない」ことが分かりました。
また、企業規模別では、1,001名以上で「整備されていない」と回答した割合は、「カスハラの方針の明確化と周知」で45.6%、「カスハラに関する方針や対応ルールの、社内規程・ガイドライン等への明文化と周知」で44.2%、「カスハラの対応手順を定めたマニュアル(防止対策マニュアル)や手順書の作成・周知」で44.9%という結果となりました。
【Q9】カスハラ教育・研修「ない」がいずれも7割超。「全従業員向け」75.9%、「顧客対応部門向け」81.1%、「管理職向け」77.2%
「あなたの勤務先では、以下のようなカスハラに関する教育研修プログラムはありますか(単一回答)」と質問したところ、「ない」と回答した割合は、「全従業員向け研修」で75.9%、「顧客対応部門向け研修」で81.1%、「管理職向け研修」で77.2%となりました。
また、企業規模別では、1,001名以上の企業で「ない」と回答した割合は、「全従業員向け研修」で65.3%、「顧客対応部門向け研修」で67.4%、「管理職向け研修」で63.9%という結果となりました。
【Q10】カスハラ発生時に「対応する部門・組織はない」約半数。従業員100名以下の企業では約7割
「あなたの勤務先では、カスハラが発生した際にどの部門・組織が対応しますか。該当するものを以下の中から全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、49.6%が「対応する部門・組織はない」と最多、次いで20.9%が「総務」、18.8%が「人事・労務」、14.8%が「法務・コンプライアンス」、9.0%が「主要な現場部門の代表者」と回答しました。
また、企業規模別では、「対応する部門・組織はない」と回答した割合は100名以下の企業で約7割(68.1%)でした。
この結果から、全体では約半数、100名以下では約7割が、カスハラ発生時に「対応する部門・組織はない」と回答したことが分かりました。
■ 考察
本調査は、令和8年(2026年)10月1日に施行される改正労働施策総合推進法に基づき、カスハラに関して事業主が雇用管理上必要な措置を講じることが義務化されることを受け、勤務先でカスハラを受けた経験や相談・対応行動、会社への相談・報告をためらう要因に加え、勤務先における対策の整備状況を明らかにすることを目的に実施しました。
調査の結果、直近1年間に20歳以上のビジネスパーソンの5人に1人(19.8%)がカスハラを受け、そのうち約4人に3人(74.9%)は会社への相談・報告をためらった経験があることが分かりました。また、ためらった理由として、取引先との関係悪化が心配だったという回答や、大事にしたくなかったという回答が上位に挙がり、カスハラを受けた際に、相手との関係性やその後の影響を懸念し、会社への相談・報告をためらう状況があると考えられます。
一方、勤務先のカスハラ対策においては、約半数がカスハラ発生時に対応する部門・組織はないと回答した実態や、社内規程・ガイドラインやマニュアルも約6割が整備されていない状況、各種教育・研修についても7割超がないと回答した状況が明らかとなりました。カスハラ対策義務化を約3週間後に控えた調査時点でも、法令上求められる方針の明確化・周知や相談体制の整備・周知が、十分に行き届いていない状況がうかがえます。
カスハラ対策は制度やルールを整えるだけでなく、従業員が相談先や対応の流れを理解し、カスハラを受けた際に適切に相談・報告できる状態まで運用していくことが求められます。実際に、カスハラを受けた方の多くが相談・報告をためらっている実態も本調査で明らかとなっています。従業員がカスハラへの対応を一人で抱え込むことのないよう、企業は相談後の事実確認や被害者への配慮、再発防止へつなげられる体制を可及的速やかに整える必要があります。
また、カスハラ対策は、企業のリスク管理にも関わる取り組みです。対応が不十分な場合、従業員からの信頼に加え、状況によっては顧客や取引先など社外のステークホルダーからの信頼にも影響する可能性があります。そのため、定めた方針や相談体制を実際の相談・対応につなげられるよう、継続的に運用していくことが求められます。
一方で、顧客等から寄せられる苦情や意見のすべてが、カスハラに該当するわけではありません。従業員を守りながら、正当な意見・要望とカスハラを適切に見極め、それぞれに応じた対応を行うことが、今後のカスハラ対策を考えるうえで重要だと考えられます。
■ 調査概要
調査名:カスタマーハラスメント(カスハラ)に関する実態調査
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2026年9月10日〜9月11日
有効回答:Q1、Q5〜Q10は、20歳以上のビジネスパーソン965名。Q2〜Q4は、Q1で「直近1年間に、勤務先でカスハラを受けたことはありますか」と質問し、「はい」と回答した191名
調査企画:株式会社KiteRa
補足:構成比は小数点第2位を四捨五入
※本調査でいう「ビジネスパーソン」とは、正社員/契約社員/派遣社員/会社経営者・役員として勤務する方を指します
※カスタマーハラスメント対策の義務化:令和8年(2026年)10月1日から、改正労働施策総合推進法に基づき、事業主に、方針の明確化・周知、相談体制の整備、発生後の迅速かつ適切な対応など、カスタマーハラスメント防止のために必要な措置を講じることが義務付けられます。(出典:厚生労働省「リーフレット(詳細版)『令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!』)
■ 株式会社KiteRaについて
「安心して働ける世界をつくる」をミッションに掲げ、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)を支えるプラットフォームとして企業向けの「KiteRa Biz」と社労士向けの「KiteRa Pro」を提供しています。AI時代に求められる信頼のインフラとして、誰もが安心して働ける世界の実現を目指します。
名称:株式会社KiteRa
所在地:東京都港区北青山1-2-3 青山ビル7階
代表者:代表取締役 執行役員 CEO 植松隆史
設立:2019年4月1日
事業内容:社内規程SaaSの開発/提供
URL:https://www.kitera.co.jp/
主要サービス:
企業向け「KiteRa Biz」 https://kitera-cloud.jp/biz/
社労士向け「KiteRa Pro」https://kitera-cloud.jp/pro/
■ 報道関係者からのお問い合わせ先
株式会社KiteRa
広報:河野
E-mail:pr@kitera.co.jp





















