【コロナの影響における独立・開業に関する調査】 6割強が1年〜5年以内の「さきがけ独立」を目指し、3人に1人以上が「行動中」 独立理由は1位「生涯現役で働きたい」2位「老後に備え」3位「経験や能力の活用」 副業経験者もしくは副業予定者が6割で、40代50代のミドルシニアが実践中 〜行動を起こす就職氷河期世代(39~50歳)と躊躇するバブル世代(51~56歳)の対比が顕著〜
30万人超の会員を有する業界最大の独立開業支援サイト「アントレ( https://entrenet.jp/ )」を運営する株式会社アントレ(本社:東京都港区、代表取締役:上田隆志)は、昨今の独立開業への興味関心の高まりを受け、アントレ会員を対象に独立開業に関する実態調査を実施しました。
調査の結果、コロナ下でも「生涯現役でいたい」「老後の備え」を目的に、40代50代のミドルシニアを中心に独立開業に前向きに取り組む実態や、6割強(64.1%)が1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」に関心があり、その内、約4割(38.6%)が「行動中」であるなど、その傾向が強まっていることが明らかになりました。また「さきがけ独立」に向け行動を起こす就職氷河期世代(70年~82年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比も特徴的な点でした。
■主な調査トピックス
(1)【さきがけ独立の意向】64.1%が「さきがけ独立」に関心あり、3人に1人以上が「行動中(38.6%)」
・64.1%が1年〜5年以内の「さきがけ独立」を目指す意向があると回答し、うち38.6%が行動中と回答。
・「さきがけ独立」を目指し1~5年前から行動してすでに独立した人も含めると約6割(56.8%)。
・特に40代で43.9%、60代で45.8%が「1~5年以内の独立を目指し、いま行動している」と回答し、定年直後や定年前では早期退職制度の対象になり始めた層で関心度が高い傾向が見られた。
・50代以外の全世代では「行動している」が「行動していない」を上回っている中、50代だけは「行動していない」が最多で、さきがけ独立に関心があるものの次の行動に躊躇している結果に。
・さきがけ独立に向け行動を起こす就職氷河期世代(1970年~1982年生まれの39~50歳)と、会社員と独立の間で行動を躊躇するバブル世代(1965年~1970年頃生まれの51~56歳)という対比が顕著。
(2)【独立のきっかけ】コロナ下でやむを得ずではなく、前向きな決断が上位を独占
・独立を目指したきっかけは、1位「生涯現役で働きたい(36.4%)」、2位「老後に備えたい(33.5%)」、3位「経験や能力の活用(32.0%)」といった、意思をもって前向きに決断する内容が上位を占めている。
・一方で「本業の傾き(12.6%)」「解雇された・失業した(10.2%)」という理由も決して少なくはなく、コロナ下での事業継続の厳しさを感じる結果も。
・50代以降では「親の介護(5.8%)」をきっかけに独立を目指している人が一定数いるのが特徴的。50代だけでみると9.7%と1割におよび、特に親の介護問題の影響が大きいことがわかる。
(3)【独立に向けての準備】2.5人に1人が副業を実践中、副業が独立のステップアップに
・副業実践中の比率は40代50代ミドルシニアが約8割を占め、さきがけ独立に向けて着々と準備していることが伺える。
・さきがけ独立に関心がある人のうち実際に「副業中」なのは44.1%、2.5人に1人は独立にさきがけて副業を実践中。
・独立開業の支援サイト利用者ならではとして「フランチャイズ・代理店の資料の比較検討や説明会に参加した」が19.9%と全体の3位に。1人での学習や独立検討段階から、企業への資料請求や説明会参加といった具体的行動に移している様子が見られ、段階を踏みながら行動していることが伺える。
(4)【希望業種】コロナ下で好調サービスに人気が集まる傾向、40代はIT、50代60代は希望が分散
・希望職種1位「飲食業 (飲食店・宅配・テイクアウト)」16.0%、2位「情報通信業 (IT・通信・情報・携帯電話・放送)」15.5%、3位「運輸業,郵便業 (貨物運送業・鉄道業)」15.0%
・40代はITが目立つものの、50代60代は希望が分散している点が特徴。飲食はデリバリーが後押ししている可能性も高いと考えられる。
・IT関連は在宅勤務が可能なイメージも高く、運送など1人で仕事ができる業種に希望が集まる傾向が見られた。
(5)【フリーコメント】独立を目指したきっかけに、コロナ下での長時間労働の見直しや、夫婦独立といった要素もあり、多様化する働き方の様子が見られた
「公務員です。コロナ禍の影響で、長時間労働が続きワークライフバランスの大切さ、心身の健康を保つために起業し、自分らしい人生を歩みたいと思いました。」(40代後半・男性)、「妻と一緒に働きたい」(40代前半・男性)、その他「働き方を模索したかった」「マイペースで働きたかった」など
■株式会社アントレ 独立ワークスラボ 所長 兼 アントレフェロー 菊池保人の分析コメント
コロナ下だからこそ、今の自分の働き方への制約が表面化し、改めてどうしたいのか、深く考える機会になっているようです。
転職などで職場の人材が入れ替わり、一時的に業務が増えることで、かえって長時間労働につながったり、社員・アルバイト等の雇用形態差が「リモートワークできる・できない」の歪みを生み、それにより不満を抱えたり、コロナ後を見通して今の業種・業態の事業に見切りをつけたりなど、人は自ら考え抜いて自分の時間と働く動機を取り戻そうと行動しています。
当社の過去調査(2021年2月発表※1)では、独立3年未満の経営者は半数が副業経験者であり、その6割は「副業していたことが独立に生かされた」と回答しています。そして、独立検討中の人への今回調査でも、2.5人に1人は副業を実践中とこたえており、副業が独立へのステップアップにつながる傾向が顕著になっています。
コロナ下で、周りに影響された今までの働き方から離れ、働き方を自己決定する「セルフシフト」が起こり、1~5年後を見越した”さきがけ独立”が台頭してきたと考えています。
■アンケート実施背景
コロナ下で独立・開業意欲が増加傾向で、今年4月に独立開業支援サイト「アントレ」の利用者数が30 万人を突破し、特にセカンドキャリアを見据えた 50 代団塊ジュニア世代の登録者数が増え、会員数は昨年比 1.6 倍に増加しています。(2021年4月発表※2)で中でも2021年の傾向として、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加しており、不透明な時代のなかで、独立に向けて早めに準備を進めている人が増えていると推測できました。そこで、「さきがけ独立」層の実態について更なる思考の変化や傾向を紐解く目的で本アンケートを実施しました。
【コロナ下で、1〜5年先を見越し独立準備を進める「さきがけ独立」層が増加】
2020年2月では「今すぐに独立したい人」が最多の3割(29.8%)である一方、コロナ下の特徴としては「独立時期未定」の層が約7%減となり、明確な独立意志をもって会員登録をしている人が増え、また2021年の傾向としては1年から5年以内の独立を目指し準備を進める「さきがけ独立」を目指す傾向が強まっていることがわかります。
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株式会社アントレのプレスリリース
- 株式会社アントレ
- 新商品・サービス提供開始
- 12ヶ月前