シニア転職支援の（株）シニアジョブ（本社：東京都新宿区／代表取締役　中島康恵）は、サービス提供するシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された北海道の求人の傾向調査結果を発表しました。2024年9月10日時点で求人メディア「シニアジョブ」に掲載されている北海道の求人と、同じく全国の求人および東京都の求人を比較したもので、北海道では、60代以上歓迎の求人や定年のない求人などが多い、リゾート地の求人や寮・社宅ありの求人などが極めて多いことなどがわかりました。


■北海道の人材会社との提携をきっかけに求人の傾向を調査
シニアジョブは、北海道札幌市中央区に本社を置く、求人広告代理業から、人材紹介、採用代行・RPOまで企業の採用をトータルで支援する株式会社ファーストブリッジ（代表取締役 吉田幸司）と、2024年8月22日に業務提携契約を締結しました。（※1）　シニアジョブにとって初となる北海道を主な拠点する人材紹介の事業者との提携は、北海道のシニア人材紹介の強化を目的としたものでした。

（※1）参考プレスリリース：北海道でのシニア人材紹介の強化を狙った人材紹介会社2社の業務提携
https://prone.jp/press_releases/5451

上記の提携の目的に沿って、今回、北海道のシニア人材に対するニーズの分析を試みました。上記の提携は、シニアジョブのサービスの一つ、シニア専門人材紹介・人材派遣「シニアジョブエージェント」（https://senior-job.co.jp/）についてのものでしたが、「シニアジョブエージェント」では公開求人がないことから、シニアジョブが提供するもう一つのサービスである、シニア専門求人メディア「シニアジョブ」（https://seniorjob.jp/）に掲載された北海道の求人について、同じく求人メディア「シニアジョブ」掲載の全国の求人および東京都の求人と比較することで、その傾向を調査しました。


■「定年なし」など長く働ける求人が多いといった調査結果のポイントと考察
シニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された北海道の求人について、全国や東京都の求人と比較した傾向調査結果のポイントは下記のとおりです。

・契約社員の求人が18.5%、派遣社員の求人が3.2%と全国や東京に比べて高く、パートの求人が少ない
・60代歓迎求人が76.4%、70代以上歓迎求人が53.7%と全国や東京に比べて高い
・定年が65歳以上、定年なしなどの求人が全国や東京に比べて高い
・リゾート地は5.6%、寮・社宅ありは11.8%と全国や東京に比べて極めて多い
・職種は、調理、栄養士、建設系などが全国・東京に比べて多い

雇用形態について、北海道の求人を全国および東京都の求人と比較すると、正社員の求人や業務委託の案件については大きな差が見られません。しかし、18.5%の契約社員の求人と、3.2%の派遣社員の求人は、全国・東京都に比べて明確に多くなっています。
一方、パート・アルバイトの求人は、全国と東京都は50%台であるのに比べ、北海道は39.7%と低くなっています。
北海道の求人全体の平均給与は、求人メディア「シニアジョブ」の機能では時給で表示されていることから、契約社員や派遣社員の求人の多くが、時給制なのではないかと思われます。

北海道で「60代歓迎」の求人が占める割合は76.4%、「70代以上歓迎」求人は53.7%で、これは全国や東京都と比べ、10〜30ポイント高い値です。
また、「定年が65歳以上」は25%、「定年なし」は48.7%と、定年についても高い年齢設定の求人が全国よりも高くなっており、北海道ではより高い年齢まで歓迎する動きとなっていることがわかります。

求人の条件・特色では、「リゾート地」の求人、「寮・社宅あり」の求人などで、全国・東京都よりも北海道の求人が極めて高い傾向が見られました。過去にシニアジョブが調べた「シニア向けリゾート地の求人の傾向調査」において、やはり「北海道・東北」エリアの求人が多かった結果が出ており（※2）、今回の調査でもこれを裏付ける結果となりました。
「寮・社宅あり」の求人が多い要因には、「リゾート地」の求人に連動しているためだけでなく、道内だけでも市街地間の距離が極めて遠いことや、十分な暖房・断熱設備を持つ住宅が不可欠である必要性などの要因もありそうです。

（※2）参考プレスリリース：シニア向け「リゾート地」の求人、多いのは北海道・東北の観光業の正社員求人
https://prone.jp/press_releases/5385

この他の求人条件・特色からは、「経験・資格不問」の求人などが全国・東京都よりもやや高い傾向があることや、「残業なし・月平均20時間以内」の求人が81.4%と高いものの、「完全週休2日制」の求人が25.6%など休日に関する条件では、全国や東京都に比べて低いこと、リモートワークやフレックスタイムなどの導入が低いことなどの傾向が見られました。
車社会の傾向が強いにもかかわらず「駅徒歩7分以内」の求人が東京都よりは低いものの全国よりはかなり高い傾向となったことは、地下鉄のある札幌市の求人が割合を押し上げている可能性が考えられます。

求人数が多い職種については、北海道は他の都道府県とは異なる職種が多く上位にランクインしています。
調理の仕事や建設関連の職種は、全国や他の都道府県でも上位に挙がりますが、その割合の高さは特徴的です。「調理師・調理補助・料理長」の求人は、全国では10.4%、東京都では8.9%であるのに対し、北海道では25.8%に達します。これは、前述の「リゾート地」の求人など観光に関連した需要の大きさによると思われます。
また、「栄養士・管理栄養士」の求人も、全国と東京都がともに1%で上位にランクインしない職種であるのに対して、北海道では4.6%と4番目に求人の多い職種です。この理由はわかっておりません。
この他、「マンション管理」や「営業」の求人が多いことも、他のエリアでは珍しい北海道の傾向です。


■北海道のシニア向け求人の傾向調査結果
調査結果の数値データは下記のとおりです。

＜北海道の求人数と平均給与＞
・北海道の全求人数　585件
・平均時給　1,025円、最高額2,000円

＜求人の雇用形態＞
・正社員　38.1%（全国40.2%、東京37.8%）
・契約社員　18.5%（全国6.5%、東京8%）
・パート・アルバイト　39.7%（全国50.6%、東京52%）
・派遣社員　3.2%（全国2%、東京1.3%）
・業務委託　0.5%（全国0.6%、東京1%）

＜歓迎年代と定年＞
・60代歓迎　76.4%（全国48.1%、東京63.4%）
・70代以上歓迎　53.7%（全国23.4%、東京31.6%）
・定年が65歳以上　25%（全国20.8%、東京29.2%）
・定年なし　48.7%（全国40.9%、東京40.5%）

＜求人の条件や特徴＞
・経験・資格不問　56.4%（全国45.6%、東京53.1%）
・完全週休2日制　25.6%（全国26%、東京42.1%）
・残業なし・月平均20時間以内　81.4%（全国75.9%、東京16.7%）
・テレワーク・リモートワーク・在宅勤務OK　1.7%（全国2.4%、東京4.7%）
・フレックスタイム制あり　1%（全国1.5%、東京34.9%）
・駅徒歩7分以内　27.4%（全国17.9%、東京40%）
・リゾート地　5.6%（全国1.2%、東京0.1%）
・寮・社宅あり　11.8%（全国7.4%、東京8.4%）

＜求人件数の多い職種TOP10＞
1. 調理師・調理補助・料理長　25.8%（全国10.4%、東京8.9%）
2. 介護職・ヘルパー　7.7%（全国13.9%、東京8.8%）
3. 清掃員・清掃スタッフ　6.5%（全国7.2%、東京13.4%）
4. 栄養士・管理栄養士　4.6%（全国1%、東京1%）
5. ホールスタッフ・フロアスタッフ　4.6%（全国2.3%、東京2.5%）
6. 看護師・准看護師　3.4%（全国6.2%、東京4.4%）
7. マンション管理　2.9%（全国0.8%、東京2.7%）
8. 土木施工管理　2.2%（全国1.3%、東京0.1%）
9. 建築施工管理　2.1%（全国1.7%、東京0.3%）
10. 営業　2.1%（全国1.5%、東京2.1%）


■調査概要
シニア専門求人メディア掲載の北海道の求人についての傾向調査
・調査日：　　2024年9月10日
・調査機関：　自社調査
・調査対象：　上記調査日時点でシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された北海道の求人585件（※3）
・対象地域：　北海道（※4）
・調査方法：　上記調査日時点でシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された北海道の求人585件について傾向を調査、また、同調査日時点の全国および東京都の求人と比較調査

（※3）（※4）調査対象は北海道の求人であるが、比較対象として、調査日2024年9月10日時点の全国の求人27,054件と、同東京都の求人4,071件も調査した。なお、これら調査対象の求人には、過去に求人を掲載していたものの掲載を取り下げた求人または登録を取り消した企業の求人を含まないが、募集を停止している求人は含む。


■シニアジョブ　代表取締役　中島康恵からのコメント
今回、シニア専門求人メディア「シニアジョブ」掲載の北海道の求人を調査したところ、職種の中では調理がもっとも多く、しかも、全国や東京都比べてとても高い割合になったという結果が出ました。これは、コロナ禍以降のシニア転職市場のトレンドと、北海道の転職市場の特色が合わさって現れたものだと言えます。
求人メディア「シニアジョブ」は2022年オープンのサービスなので、コロナ前のデータはありませんが、2016年からサービスを提供しているシニア専門人材紹介・人材派遣「シニアジョブエージェント」でも類似した傾向があります。
コロナ以前の北海道では、「シニアジョブエージェント」で決定する仕事のほとんどが、会計、施工管理、自動車整備でした。2021年から調理の職種の取り扱いを開始し、現在ではかなりの件数・人数のお仕事決定が、調理の分野で発生しています。
今後もシニアジョブでは、こうした地域や職種ごとに異なるシニア転職市場の特色の最新の状況に合わせた、支援やサービスを提供してまいります。


■シニア専門求人メディア「シニアジョブ」について
50歳以上のシニアに特化した求人サイト事業として、2022年8月にオープンしました。求人の対象が主に50歳以上になることを了承した企業のみが求人を掲載しており、また、求人企業の平均年齢や、50代・60代・70代以上の勤務人数といったシニアの活躍情報がわかるなど、シニアが安心して応募や就職活動ができる機能が揃っています。
求人企業もキャンペーン期間中は初期費用無料、成果報酬制で、採用決定までは、求人を何件掲載しても無料で使用できます。

お仕事をお探しのシニアの方や、シニア人材採用をお考えの企業の採用担当者の方は、サイトからご登録・お問い合わせをお願いいたします。
・お仕事をお探しのシニアの方はこちら　https://seniorjob.jp/
・企業の採用担当者の方はこちら　https://seniorjob.jp/landing/client/lp-03/


【会社概要】
代表　：　代表取締役　中島　康恵
本社　：　東京都新宿区大久保2丁目5−22セキサクビル8F
URL ：　https://corp.senior-job.co.jp/
事業内容　：　シニアの人材ビジネス提供

運営サイト：
シニアジョブ：　https://seniorjob.jp/
シニアジョブエージェント：　https://senior-job.co.jp/
シニアタイムズ：　https://senior-job.co.jp/magazine/


本件に関するお問い合わせ先
株式会社シニアジョブ　広報部　安彦（あびこ）
TEL：080-4107-5851　　e-mail：m-abiko@senior-job.co.jp