新人看護師がVRで認知症の症状を本人視点で体験し、 患者ファーストの看護を再確認 〜コロナ禍で即戦力として求められる卒業生に学び直し(リスキリング)の場を提供〜
ハートランドしぎさん看護専門学校(所在地:奈良県生駒郡三郷町、学校長:竹林由浩、以下、「本校」)は、本校を卒業し現在看護師として活躍している卒業生が現在の悩みや課題を話し合う場としてカミングホーム(卒業生交流会)を毎年実施しています。その中で今年は「学び直し(リスキリング)」をテーマに、コロナ禍で即戦力としての働きを求められ、学び直しの機会が限られていた卒業生に「VR認知症※1」を通じて認知症の症状を本人視点で体験してもらい、改めて患者の立場に立って寄り添い看護に取り組むべきという「心構え」を学び直す機会を12月5日(月)14時30分より提供いたしました。
<カミングホーム(卒業生交流会) 概要>
1. 日時:令和4年12月5日(月) 14:00~15:00
2. 場所:ハートランドしぎさん看護専門学校(教室)
3. 住所:奈良県生駒郡三郷町勢野北4丁目13番1号
4. 内容:「卒業1年目の新人看護師がVRで認知症の症状を本人視点で体験」
5.参加者:第46期生:23名、本校教員
■卒業生交流会を行う背景
看護基礎教育を修得し、晴れて新人看護師となった卒業生は、学校で学んだ基礎と臨床現場で求められるものにギャップがあり、卒業時に1人でできるという看護技術が少なく、就職後、自信が持てないまま不安のなかで業務を行っています。そのような卒業生の気持ちを踏まえ、教員と話をする機会を設けることにより、就職してからの悩みや不安に対して教員としてアドバイスを行い、学校教育でのニーズと制約を見直し、また病院側との協働を図りたいと考え、カミングホームと題して毎年実施をしています。その内容を学校側から病院側にフィードバックしてもらう場を設け、組織的に対応すべき問題については双方で協議のうえ解決策を検討し、質の高い看護師の育成を目指しています。また、教員や同級生と久しぶりに集い、悩みや不安を打ち明けてアドバイスをもらうことで、職場での自分の役割意識や仕事に対するモチベーションを高めることにも繋がっています。
■卒業生交流会の詳細
当日は、卒業生(第46期生)23名が参加をし、臨床現場で働く中で感じる不安等の悩みに対応するべく、学校でフォローアップするため教員と交流する時間を設けました。
また、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の拡大によりにより緊急事態宣言が発令され、対面での授業が難しくなったうえ、病院・施設での臨地実習が難しい状況となりました。このように実習や対面での授業が例年通りに実施できずに卒業し、就職を迎えた卒業生は不安や心配を抱えながら現場で働いています。
そこで、今回は「リスキリング」をテーマに、シルバーウッド社が開発した「VR認知症」を用いて認知症の症状を本人視点で体験し、認知症の症状がある方への理解を深め「常に患者様と向き合い、患者様の立場に立ち、その場・その時に応じた最良の医療サービスを提供する」というハートランドグループの理念を今一度思い返し、学生時代に学習した内容を学び直す時間を設けました。
■卒業生交流会の参加者の声
<卒業生のコメント>
・他の病棟の学びや自分の病棟の苦労など、普段は共有できないことを話し合えて良かったです。VR認知症体験も、普段業務・ケアを行っているとつい忘れてしまいがちな気持ちを思い出すことができました。改めて自分の看護観や看護ケアを見直して頑張ろうと思いました。
(卒業生 松下幸孝)
<教員のコメント>
・1年ぶりに集う46期生の姿を見ながら、ああ、あれからもう1年も経ったのだと感慨深い気持ちになりました。コロナ火禍にも負けず日々患者様の看護に奮闘している話を聞き、もう立派な看護師だと頼もしく思いました。また、認知症のVR体験を通じて学習できる機会をいただき、仕事にも活かせる体験になったことでしょう。
看護師になったことを誇りに思って、頑張ってほしいと思います。
(第46期生担任 小林美香先生)
・リスキリングとは、新しい時代において必要とされる知識や技術を改めて修得することです。それでは、新時代の「精神看護」「認知症看護」で必要とされることとは何でしょう…思いを巡らせてみた結果、私はそれを「当事者の体験している症状やそれに伴う困りごとを想像するスキル」ではないかと考えました。
たくさんの情報が簡単に入手できる時代において、「調べてもわからないこと」に向き合うことはしんどいことです。そのことに関心を持つきっかけとして、今回は認知症の方の症状をリアルに体験できるVR認知症を体験していただきました。精神科・認知症看護の領域において、患者さんがどんなことに困っておられるのか、正確に理解するのは難しいことです。この春から仕事をはじめ、たくさんの新しいことを学ばなければならない新人看護師にとってはなおさらです。
実際に体験したみなさんからは「患者さんの気持ちを改めて考える機会になった」という感想をいただきました。VR認知症を活用して、相手のことに関心を寄せ、理解を試みるという体験は、リスキリングの手法として有効であると感じられました。
(実習病院 教育担当長 松村 麻衣子)
■本校の教育方針について
本校では“心”を大切にしたカリキュラムを実践しています。
人を知り、患者さまの心を知るために欠かせない一般教養を養う「基礎分野」、看護する喜びや心の豊かさの学びを重視した「専門分野」、また認識論の導入など、常に相手と自分の心に目を向けられる看護師の育成に力を注いでいます。
URL:https://www.shigisan.ac.jp/education/
■ハートランドしぎさん看護専門学校 概要
ハートランドしぎさん看護専門学校は、創立50年を越える伝統のある看護専門学校です。
近年、保健・医療・福祉に対する社会的ニーズは増大の一途をたどっており、その中核である看護活動は殊に社会や人々からの期待を集めております。この社会における本校の役割は人間としてまた専門職として優秀な看護師を育てあげることです。
本校は、学生の負担となる学費を、奨学金制度を取り入れることにより最小限度におさえていること、次に、母体病院が精神科、認知症専門病院ということもあり、知識・技術に加え、患者さまの心に寄り添い、心を支える看護のできる看護師を育てるためのカリキュラム、環境があること、最後に、本校に入学する学生に対し責任を持って教員が個人指導を取り入れ国家試験の合格へと導くという特色があります。
学校名:ハートランドしぎさん看護専門学校
代表者:学校長 竹林由浩
所在地:〒636-0815 奈良県生駒郡三郷町勢野北4丁目13番1号
看護師国家試験 合格率:100%(2011年~2019年)、97%(2020年)、100%(2021年、2022年)卒業生:1938名(2022年3月現在)
URL:https://www.shigisan.ac.jp/
ハートランドしぎさん看護専門学校のプレスリリース
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