デンソーの「社外修行トレーニー制度」により、出向受け入れを開始 ~異業種企業・関係機関との人事交流を推進し、人材育成と宇宙産業拡大を目指す「Elevate Space Career Program」も始動~
宇宙で実証・実験を行ったあと、地球に帰還可能な人工衛星を開発する株式会社ElevationSpace(代表取締役CEO:小林稜平、読み:エレベーションスペース、以下「ElevationSpace」)は、2023年11月より、株式会社デンソー(代表取締役社長:林新之助、以下「デンソー」)からビジネス人材1名の出向受け入れを開始したことをお知らせします。
同時に、異業種企業や大学・研究機関等と人事交流を行う「Elevate Space Career Program」を開始し、人材育成の観点で、スタートアップエコシステム発展と宇宙産業のすそ野拡大に貢献してまいります。
■本出向受け入れについて
ElevationSpaceは、デンソーが新たな価値・事業創造を実現するリーダーを育成するためのプログラムとして2022 年度に開始した「社外修行トレーニー」において、派遣先企業の1社となっています。
今回、この制度を活用してElevationSpaceへの出向を希望したデンソー社員を、研修出向として1年間受け入れることとなりました。出向期間中、Chief Operating Officer直下で、事業企画・事業開発業務にあたっていただきます。
大きな裁量権を持って業務を遂行できるスタートアップならではの環境で、従来とはまったく異なる事業や業務を経験いただくことにより、新たな価値・事業創造を実現するリーダーとしての人材育成に寄与してまいります。
■ElevationSpace 宮丸和成COO コメント
デンソー様との人事交流にあたり、正直「ElevationSpaceを希望してくれる方がいるだろうか」と心配しましたが、蓋を開けてみれば複数の希望する方がおられたとのこと。そうした複数の方からデンソー様社内で選抜された方を迎えることができ、大変嬉しく思います。いわゆる「スタートアップあるある」で、不慣れなことやカルチャーギャップを感じることもあろうかと思いますが、デンソー様の新たな価値・事業創造を担うリーダー候補としての成長だけでなく、何よりもご自身の人生に深く刻まれるような経験をしていただくべく、しっかりと取り組んで参りたいと思います。
■「Elevate Space Career Program」について
本出向受け入れを皮切りに、異業種企業や大学・研究機関等と人事交流を行うプログラム「Elevate Space Career Program」を始動し、様々な機関との人材面における連携を加速してまいります。
大企業からスタートアップへ社員を出向させ、次世代幹部人材を育成する動きは2018年頃から活発になっており、スタートアップ出向を専門とする人材紹介会社やマッチングサービスも登場するなど、オープンイノベーションの仕掛けとしても注目されています。
出向元にとっては、イノベーションの最前線にあるスタートアップで、広い責任範囲で業務を遂行する経験を積ませることができ、視野を広げ、主体的に課題解決に挑む人材の育成を図ることができます。一方、人材を受け入れるスタートアップ企業にとっては、外部人材の視点で経営や事業の課題を解決し、異業種企業とのネットワーク構築・協業可能性につなげられるメリットがあります。
また、出向者自身も大企業を退職するリスクを取らずに新たな環境でチャレンジすることができ、良質な成長機会の獲得、キャリアの多様化・独自化を実現することができます。
これは、国が掲げるスタートアップエコシステム創出に必須とされる「人材の流動性」向上にも寄与するもので、本プログラムを通じて、様々な形で宇宙産業に関わる人口を増やすすそ野の拡大に貢献してまいります。
■ElevationSpace概要
ElevationSpaceは、誰もが宇宙で生活できる世界を創り、人の未来を豊かにすることを目指している東北大学発の宇宙スタートアップです。東北大学吉田・桒原研究室でこれまで開発してきた15機以上の小型人工衛星の知見・技術を生かし、無重力環境を生かした実験や実証などを無人の小型衛星で行い、それを地球に帰還させてお客様のもとに返す宇宙環境利用プラットフォーム「ELS-R」を開発しています。
会社名 :株式会社ElevationSpace(英文表記:ElevationSpace Inc.)
所在地 :〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1 東北大学マテリアル・イノベーション・センター401号室青葉山ガレージ
設立 :2021年2月
代表者 :代表取締役CEO 小林稜平
ホームページ:https://elevation-space.com/
事業内容 :宇宙環境利用・回収プラットフォーム事業、宇宙輸送事業、宇宙建築事業
■「ELS-R」とは?
これまで基礎科学的な実験から産業利用まで幅広く利用されてきた国際宇宙ステーション(ISS)は、構造寿命などの関係から2030年末に運用を終了することが決定しており、その後宇宙利用を行う場所が無くなると考えられています。
ElevationSpaceは、「ポストISS時代」を見据え、世界初の宇宙環境利用プラットフォーム「ELS-R(読み:イーエルエスアール)」の提供を目指しています。
「ELS-R」は、無重力環境を生かした実験や実証を、無人の小型衛星で行い、それを地球に帰還させてお客様のもとに返す世界初のサービスです。