バイオものづくりを「研究」から「量産・商業化」へ GEIが描く産業化への道筋、JALも登壇した事業戦略説明会で紹介 〜未利用資源を、次世代の燃料や製品へ〜NEW
Green Earth Institute株式会社(以下「GEI」)は、中長期ビジョン注1の発表(2026年7月15日)に伴い、この度、記者向けの説明の場として事業戦略説明会を開催しました。
以下、説明会の様子をお知らせいたします。
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◆概要
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当日は会場での説明のほかオンライン配信も実施し、多数のメディアに参加いただくなかで、バイオものづくりの市場・政策動向、研究成果を量産に繋ぐ技術、国内外で進む事業の具体例を紹介しました。
事業戦略説明会の様子①(代表取締役CEO 伊原 智人)
また、国産木材からバイオエタノール、SAFへつなぐ「森空プロジェクト®」に加え、インドネシアでオイルパーム廃木を活用する実証プロジェクトについても紹介しました。日本航空株式会社(JAL)国産SAF推進タスクフォース 部長の喜多 敦氏にもご登壇いただき、技術を開発する側と燃料を利用する側の双方から、社会実装の現状をお伝えしました。会場ではマイコプロテインを使用したカレーの試食も提供し、バイオものづくりをより身近に感じていただく機会としました。
注1.2026年7月15日 GEIニュースリリース
「中長期ビジョン策定に関するお知らせ」
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04799/f6070ea2/43ee/4229/84e2/25b9b0e01a98/140120260715593711.pdf
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◆産業化の鍵を握る量産と商業化
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説明会の冒頭では、バイオものづくりの基礎と、この産業が注目される背景を解説しました。
石油由来の原料をバイオ由来へ置き換える取組みは、脱炭素だけでなく、資源・エネルギーの安定確保や、地域の未利用資源の活用にもつながります。日本の成長戦略でもバイオものづくりが主要な製品・サービスの一つと位置付けられ、官民投資ロードマップでは、2040年の我が国企業の売上げについて11.9兆円という目標が掲げられています。注2
こうした政策的・社会的な期待が高まるなかで、バイオものづくりをビジネスとして確立するためには、研究室で生まれた技術を、工場で使える生産技術へ繋ぐ必要があります。品質を保ちながら量を増やし、生産を安定させ、コストを抑える。こうした課題に応える「量産・商業化」が、バイオものづくりの発展を左右します。
注2.2026年7月21日 内閣官房ホームページ
「戦略17分野における『主要な製品・技術等』の官民投資ロードマップ」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/pdf/rm2026.pdf
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◆研究から生産と技術供与へ。3つの事業で社会実装を進める
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続いて、GEIの事業とその展開について説明しました。GEIは現在、研究開発中心の段階から、商業生産・事業拡大の段階への移行を本格化させています。受託開発を基盤としながら、生産機能の拡充と技術供与の仕組みづくりを進め、研究成果を実際の製品・事業化する体制づくりを進めています。
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■事業:開発型バイオファウンドリ
【提供する価値】
微生物・発酵プロセスの設計、条件最適化、スケールアップを支援
【説明会で示した方向性】
受託開発で技術と事業基盤を蓄積
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■事業:生産型バイオファウンドリ
【提供する価値】
設備を持たない事業者に対しても、バイオ製品の生産を可能とする仕組みを提供
【説明会で示した方向性】
OEM先での製造の取組みを進めるとともに、数万L規模の大型培養槽の設置を計画し、生産機能の拡充を検討
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■事業:テクノロジーパッケージ
【提供する価値】
生産プロセス、設備設計、運転技術等をまとめて提供
【説明会で示した方向性】
ライセンスや共同事業を通じ、国内外における量産を支援
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原料の前処理から発酵・精製まで検証できるバイオファウンドリ研究所の設備
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◆研究室から工場へ。スケールアップの壁を越える
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執行役員CTO兼バイオファウンドリ研究所長 古城 敦からは、量産化の難しさを説明しました。発酵槽が大きくなると、温度、pH、酸素や栄養分の行渡り方等に差が生じます。研究室で最適だった条件をそのまま使っても、同じ生産性を得られるとは限りません。
スケールアップのプロセス
GEIにおいては、統計的な実験計画を活用して重要な条件を絞り込み、条件が多少変動しても生産性が落ちにくい生産条件の範囲を探ります。2~6ヶ月での条件最適化の成功や、300リットル・3,000リットルの発酵槽による検証を紹介し、研究室で得られた成果を大型設備での生産までスケールアップする、実践的なノウハウをお伝えしました。
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◆34日間の連続運転を商業化への足がかりに
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GEIでは、自社独自技術の開発とその商用化にも取り組んでいます。その成果の一つとして、木質バイオマス由来パルプを原料としたバイオエタノール生産における34日間の連続運転を達成したことについて紹介しました。Green Earth研究所のベンチプラントで、独自の「連続同時糖化発酵プロセス」を用いて得られた成果として、2026年7月に公表したところです。注3
長時間にわたって連続運転できれば、洗浄や準備のために設備を止める頻度を減らすことができます。酵素や酵母の循環利用も、生産量の増加やコスト低減につながることが期待されます。今回得られた成果を、より大きな設備での検証へつなげ、商業化に向けた取組みを進めていきます。
注3.2026年7月2日 GEIニュースリリース
「木質バイオマス由来パルプからのバイオエタノール生産において連続同時糖化発酵プロセスによる34日間連続運転を達成」
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04799/cbd6798e/90bf/4a7d/a382/b11b53e6c2bb/140120260702586706.pdf
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◆国産木材から空へ、森空プロジェクトをJALが紹介
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国内での社会実装を紹介するパートでは、喜多氏にご登壇いただきました。
喜多氏は、SAF(持続可能な航空燃料)の普及に向けて、安定したサプライチェーン、安定した価格、高いGHG削減効果が重要であると説明しました。SAFは、航空業界の脱炭素化を進めるうえで重要な役割を担う燃料です。特に、2030年以降のSAF供給には「量」「価格」「要件」といった課題があり、国産原料を活用した国内製造・供給モデルの構築が重要になります。JALは2030年に、全燃料搭載量の10%をSAFへ置き換える目標を掲げています。注4
こうした課題を踏まえ、国内の木質バイオマスからバイオエタノールを製造し、SAFへつなぐ「森空プロジェクト®」を紹介しました。注5
日本製紙株式会社(以下「日本製紙」)、住友商事(以下「住友商事」)、JAL、GEI等が進める同プロジェクトでは、宮城県の日本製紙・岩沼工場内の実証プラントにおいて、東北地域の製材端材等を活用し、2027年から年産1,000キロリットル規模のバイオエタノール製造を目指しています。その後、2030年頃には年産数万キロリットル規模への展開を目指しています。
注4.JALウェブサイト SAFの開発促進と活用に関する取組み
https://www.jal.com/ja-jp/sustainability/environment/climate-action/saf/
5.2025年3月17日 JAL、エアバス社、日本製紙、住友商事、GEI共同リリース
森空プロジェクト発足について
https://gei.co.jp/ja/img/newsrelease/news_20250317.pdf
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◆インドネシアでオイルパーム廃木を活用した実証へ
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海外におけるプロジェクトとして、執行役員兼事業開発部長 加藤 淳平が、電源開発株式会社(Jパワー)と進めるインドネシアでのスケールアップ実証を紹介しました。両社は、オイルパーム廃木(以下「OPT」)を原料とするバイオエタノール及びバイオマス燃料の製造事業について、調査・検討から、商用化を見据えた実証の段階へ進みます。
パーム農園では、樹齢20~25年程度で木を植え替えるため、大量の廃木が発生します。水分や糖分を多く含むOPTは、適切に処理されなければ、メタン等の温室効果ガスや病害虫の発生要因となります。本プロジェクトでは、既存産業から発生するこの未利用資源を、燃料等の新たな価値へ転換します。
OPT利用プロジェクト
実証はジャカルタ近郊で、OPTから糖液を製造し、発酵する一連の工程を対象に行います。インドネシア国家研究革新庁(BRIN)の大型発酵設備等を活用し、2027年まで検証する予定です。製造するバイオエタノールは、将来的なSAF原料への活用も想定しています。注6
注6.2026年10月9日 GEIニュースリリース
インドネシアでのオイルパーム廃木活用事業のスケールアップ実証を開始
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04799/3328bfc6/1438/43a4/af23/1f6aca74539b/140120261009548295.pdf
OPTから燃料等へ転換する工程のイメージ
2030年頃までに、年間数万tから10万t以上のOPTを処理する大規模商用プラントの社会実装を目指した検討を進めます。地域の原料とGEIの技術を組み合わせ、海外での量産・商業化につなげるための具体的な一歩です。
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◆展示と試食で体感するバイオものづくり
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会場では、技術や事業の説明に加え、バイオものづくりの可能性を実物でご覧いただける展示を用意しました。米を原料に麹菌の発酵技術を活用してつくる次世代タンパク質「マイコプロテイン」と、それを使用した「お米と麹のキーマカレー」の試食も行いました。
また、シュレッダー屑からのバイオエタノール、古着からのバイオジェット燃料の事例を、原料と製品を並べて紹介しました。身近な資源が燃料や食品へと繋がる道筋を、展示を通じてお伝えしました。
バイオものづくりの用途は、航空燃料にとどまらず、食品や化学品等にも広がっています。研究成果が暮らしに届く姿を示すことで、量産・商業化に取り組む意味を、より具体的にご紹介する場となりました。
左から、古城 敦、JAL喜多氏、伊原 智人、加藤 淳平、GEI取締役COO 川嶋 浩司
GEIは、研究開発で培った技術を量産・商業化につなぎ、パートナーとともに社会へ届けてまいります。株主・投資家の皆さま、お取引先をはじめとする皆さまにも、バイオものづくりの可能性とGEIの取り組みをご理解いただけるよう、進捗をお伝えしてまいります。
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【お問合せ先】
Green Earth Institute株式会社 広報事務局(株式会社シプード内)
担当:舩木・内村
メール:pr@shipood.com
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Green Earth Institute (@GEI_20260925) / X
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