【日本初進出】ウクライナのAI企業「MUTEKIグループ」が東京に営業拠点を開設 祖国の戦火に負けず経済活動を日本でも促進 東京都立川市の株式会社ダイバートが日本拠点の運営を請負う
2023年12月設立の株式会社ダイバート(本社:東京都立川市、代表取締役:高野 久:以下当社)は、AIを使ったモバイルやWebのアプリケーションを強みとするウクライナのIT集団「MUTEKI Group(ムテキグループ」(本社ウクライナ・ハルキウ、CEO:Katerina Gurba「カトリーナ・ガルバ」)と合弁事業に合意して、MUTEKIグループの日本の営業拠点を東京都立川市に開設します。
世界有数の科学技術系の先進国でもあるウクライナのITスキルを武器に、日本国内におけるエンジニア不足や日本国内のDXの推進を、オフショア開発(※1)やリモートワーキング取り入れた形の取り組み、ウクライナから日本に避難しているウクライナ人の採用等で推進していきます。ウクライナと日本の新しいビジネスモデルの構築を、当社とMUTEKIグループとの二人三脚での取り組みを開始します。
戦争に苦しむウクライナのいち早い終戦を、経済的・ビジネス的に支援しながら応援していくこともミッションとして取り組んで参ります。
※1オフショア開発とは:ソフトウェア開発や情報技術(IT)プロジェクトの一形態で、開発作業を自国以外の他の国や地域に委託することです。
【株式会社ダイバート創業の目的】
当社代表取締役の高野久は2010年代後半からウクライナの複数企業とAI系のソフトウェア開発関連のビジネスを継続してきました。そんなウクライナはコロナ禍が落ち着く前に戦火へ突入してしまいました。悲運な歴史を刻む、そんなウクライナの現地の友人からの訴えや、日本での報道に対して、痛々しい思いでこれまでは接してきました。
そして終戦が見えてこない現状を目の当たりにして、一念発起、ウクライナを経済的に支援できる組織を発足させる覚悟を持ち、このたび、東京都立川市に創業しました。
ウクライナへのIT関連でのビジネス的なサポートが、まずは中心にはなりますが、ウクライナ国民の困難に一緒に立ち向かい、ウクライナの人々の生活を向上させる使命を胸に、新しい会社を創業しています。当社の願いは、ウクライナで困難に直面している人々に手を差し伸べ、新たな希望と機会を提供することです。
また、ウクライナから日本に避難している在留者(※2)に対して、当社が職を提供することで、経済的な安定と尊厳を取り戻す手助けをし、遠く離れた日本から、同郷の仲間と仕事ができる機会を提供していきます。
当社は、“国境を越えて幸せを分かち合い、新しい創造をし続けるダイバーシティな会社“というビジョン掲げ、文化、バックグラウンド、アイデンティティの多様性を尊重し、共に幸せを分かち合い、新しい創造を追求する熱意に駆り立てられた会社です。
※2 2023年10月25日法務省発表のウクライナ避難民の在留者数は2091人と発表されています。
【ウクライナの現状】
悲惨な戦火の様子は日本でも報じられていますが、ウクライナ国内では日常生活を送る努力が再開しています。例えばマクドナルドが営業を再開しており、学校もオンライン以外にも地下鉄を臨時の学校として活動を再開しています。定期的な空襲警報で飲食店は都度閉店しなければならない事や、突発的に発生する停電など、平穏な日常には程遠い状況ではありますが、戦争に負けない生活を求めて頑張っています。一方、女性エンジニア等はいまだに海外に避難している方も多く、ポーランドやドイツ等の近隣諸国、または北米など世界に避難しての日常生活を送っています。
祖国の心配をしつつも「経済活動を止めないことが私たちの責務」と不自由の中にも戦争前と同じレベルの経済活動を目指して日々努力しています。MUTEKIグループCEOのカトリーナさんもポーランドに避難していながら、MUTEKIグループの陣頭指揮を執っています。
MJUTEKIグループ CEO:カトリーナ ガルバ
【ウクライナの科学技術について】
旧ソビエト連邦時代のウクライナは科学技術の中心地でもありました。ソ連時代の宇宙開発の3割がウクライ
とも言われており、人工衛星など宇宙プロジェクトでは世界的に重要な役割を担っていました。
また、戦火に巻き込まれてしまいましたがウクライナのANTK アントーノウが設計製造した、世界最大の貨物機Mriya(ムリーヤ)(ウクライナ語の「夢」という意味)もウクライナの科学技術の産物です。残念な事故を起こしてしまいましたが、チェルノブイリ原子力発電所もウクライナのキーウ近郊に位置しており、原子力技術分野でも世界をリードしていました。
数学とコンピューターサイエンス分野で多くの優れた数学者とプログラマーを輩出しており、AI関連の発展にも寄与しています。日本において、ウクライナのITスキルや科学技術はマイナーなイメージがありますが、シリコンバレー等のオフショア開発先としては古い歴史があります。
1991年にソビエト連邦からのウクライナ独立宣言後は、シリコンバレーからの盛んなアウトソーシング需要を受けて急激に進化した実績があります。
【日本におけるIT関連の人材不足】
既に周知の事実ではありますが、日本の高齢化社会は激しく進んでいます。結果、若い労働力の供給が制約されており、労働力不足はエンジニアの世界にも及んでおります。
一方、下記のような課題が問題視されています。
STEM教育(ステム教育)、これは「科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つの教育分野」、指すのですが、この教育の普及が進んでいないため新たなるエンジニアの育成が海外に比べて遅れているという指摘もあります。
現に経済産業省から令和3年2月4日に公開された「我が国におけるIT人材の動向」の海外比較の中でも日本のIT人材の勉強時間が最も短いと指摘されています。
※経済産業省令和3年2月4日「我が国におけるIT人材の動向」より抜粋
外国人労働者の活躍を期待する声もわずかながら存在をしている事実はありますが、日本国内で外国人が働くには、ビザ制度のわずらわしさなどもあり日本を目指す外国人が大きく増加する傾向はありません。円安も日本を避ける要因となっています。
このままでは、諸外国とのIT格差がますます開く懸念や、日本の経済競争力の低下の原因ともなり、その結果、国内企業のIT格差も開く一方です。
今後、日本の企業は、エンジニア不足の対策として、海外のエンジニアリングリソースを活用することがますます増えていきます。オフショア開発やリモートワーキングなどなど、国外のエンジニアリングチームとの協力が必要不可不可欠となる時代がやってきます。
国内外のエンジニアリングコミュニティとの連携、国際的な協力、外国人技術者とのコミュニケーション、多様性の尊重など、さまざまなアプローチが組み合わさっています。技術の発展と経済の成長に貢献するために、これからは国際的な視野を持ち、協力を深めることが重要と言われています。
【日本におけるオフショア開発の現状】
日本のオフショア開発は2010年代より本格的に普及してきました。
おもな目的としては、コスト削減やエンジニアリングリソースの拡充が主な目的でアジア圏を中心に広まってきた歴史があります。
一方、コスト削減を念頭に置きすぎて「安かろう悪かろう」によるセキュリティと品質への問題が多発もしています。
「オフショア.com」発行のオフショア白書2023より、オフショアの依頼先の国のランキングは下記の通りと発表されました。
まだまだシェアは少ないですが、優れた技術スキルと教育システムを持つウクライナが今後、日本の増え続けるIT投資額を支えていくことを目指します。
【ウクライナ:MUTEKIグループ概要】
会社名:MUTEKI Group(ムテキグループ)
代表者:Katerina Gurba(カトリーナ ガルバ):ロケットサイエンス出身
本社所在地:ウクライナ、ロシアとの国境に位置するハルキウ州ハルキウ市
拠点:エストニア(避難先)、ポーランドのグダンスク(避難先)、東京など
業務内容:
‐AIプラットフォームの開発
‐AIを使ったシステムシステム開発やモバイルアプリの開発
など
【株式会社Divert(ダイバート)概要】
会社名;株式会社Divert(かぶしきかいしゃだいばーと)
代表者:高野 久
本社所在地:東京都立川市曙町2-8-26
業務内容:ソフトウェア開発、ITコンサル、電子機器の輸入販売
https://divert.tokyo/
連絡先:090‐2515‐7338
Mail:info@divert.tokyo
【代表取締役:高野 久 略歴】
・1996年3月城西国際大学経営情報学科経営情報学部卒業
・1996年4月株式会社ジョナサン(現在の株式会社すかいらーく)入社
店長/低売上店対策PJ/総合企画室/新店プロモーター/労働組合執行部などを担当
・2006年9月同社退職
・2007年1月退職
・2007年3月株式会社トリワークス(社名変更し現在は株式会社ルクレ)に入社(2023年12月まで取締役として在籍)※IT企業
主に携帯電話(スマートフォン)それに付随するシステム開発にかかわる
/受託開発のプロジェクトマネジャーや営業
・2017年12月株式会社ルクレ取締役に就任
・2020年2月株式会社ルクレ取締役経営企画室長就任
・2021年4月株式会社ルクレ取締役事業本部長就任
・2023年12月の株主総会で退任
おもにモバイルアプリやWEBシステム、組込系などの営業や開発に携わる。一方、会社としての開発体制強化を実現するために積極的に国内外の開発会社とのコネクション構築に奔走し、ウクライナの科学技術と出会う。