〜起業家紹介もスタート、初回はデザインの力で地域を共創する女性経営者 marutt代表 西山里佳氏（南相馬市小高区）〜

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今春発足した、福島浜通りの起業家18社で構成される「福島浜通りフロンティアPRコンソーシアム」は、地域に根ざした挑戦を社会に広く発信することを目的に、note連載『福島浜通りフロンティア・マガジン』を開始しました。
▼noteページ：https://note.com/frontier_pr/n/n900728972838

第1弾では、震災後に途絶えかけた“ハレ”の文化である地域の祭りを再び地域に根づかせようと取り組む、2人の若手女性経営者の活動を紹介しています。「一回やってみっぺ」という地元の方々の言葉に打たれ、福島・浜通りの若手起業家たちが動き出している実態を、等身大の言葉で発信してまいります。

また、新たに地場産業の担い手育成を目指したガラス職人インターンシップが浜通りで始動するなど、様々なチャレンジが各地で広がりを見せています。

さらに、今月から毎月1名の起業家に焦点を当てた特集企画もスタートしました。第1回目となる今月は、デザインの力で地域を共創する、南相馬市小高の株式会社marutt（マルット）代表・西山里佳 氏の取り組みです。

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1｜note連載『浜通りフロンティア』が始動
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地域の最前線で奮闘する起業家たちのリアルな声を伝える場として、福島浜通りフロンティアPRコンソーシアムはnoteアカウントを開設しました。本連載では、浜通りの未来を担う事業・人物・文化を毎月1本ずつ紹介し、社会との接点を広げていきます。
第一弾では、震災後に原発事故と避難指示を経て、小規模化された福島県飯舘村の山津見神社例大祭や、継承が途絶えていた南相馬市小高区桃内地区の「桃内五大字盆踊り」を再び地域に根づかせようと、「一回やってみっぺ」の精神で立ち上がった2人の女性経営者に焦点を当てました。デザインや対話の力を活かしながら、若手ならではの柔軟なアプローチで、地域の“ハレ”を取り戻す挑戦が描かれています。
▼連載URL：https://note.com/frontier_pr/n/n900728972838

＜2人の女性経営者プロフィール＞
・矢野 淳（やの じゅん）：株式会社MARBLiNG 代表
東京都出身。2011年に認定NPO法人ふくしま再生の会を立ち上げた父の影響で、高校生の頃から福島県飯館村に関わり続ける。2020年、東京藝術大学建築科卒業。
現在は飯館村と東京の二拠点で活動し、2021年に合同会社MARBLiNGを共同代表として設立、2024年には株式会社MARBLiNGを設立。
飯館村のホームセンター跡地に、村の人と共に飯館の資源を利用して作りあげた「図図倉庫（ズットソーコ）」を企画運営・空間プロデュースしている。

・西山里佳（にしやま りか）：marutt株式会社　代表
福島県双葉郡富岡町出身。東京にて音楽やアパレル・出版関連のデザイン業務に従事後、福島に帰郷。
人々の豊かな生業や生活を「表現する」ことをデザインでお手伝いするため、2020年にmaruttを法人化。浜通り地区（福島県沿岸部）を中心に活動中。
2021年に南相馬市小高区にデザイン事務所兼クリエイティブスペース『表現からつながる家「粒粒」』を開所。地域にひらかれたデザイン事務所として表現に出会えるイベント開催やつくり手をつなぐマルシェ「小高つながる市」も企画、運営する。

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2｜地域産業の担い手を育てる取り組みが今夏始動
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コンソーシアム加盟企業である、OWB株式会社が展開するハンドメイドガラスブランド「iriser （イリゼ）」は、ガラス職人を志す学生や既卒者を対象に、インターンシップと養成講座を2025年夏より新たに開始します。“つくる仕事”の現場を体感しながら、地域の担い手育成を目指す5日間の実践プログラムです。
▼詳細：https://prone.jp/press_releases/6681

実際に酸素バーナーを使って、新しいガラスアクセサリーの製作に取り組みながら、アトリエで“作り手として働く”ことを実感できるプログラムです。「ガラスを仕事にしたい」という声や「地域で働くってどんなイメージ？」といった疑問に応える内容となっています。

※アトリエiriser（イリゼ）は、震災や避難を乗り越え、前を向く女性たちが、“ランプワーカー”（ガラス職人）として作品を生み出す場所です。

【実施期間：8/4(月)〜8(金)｜5日間】
場所：アトリエiriser（イリゼ）
福島県南相馬市小高区本町1-87小高パイオニアヴィレッジ内
対象：専門学生〜大学院生、既卒者で酸素バーナー使用経験がある方
定員：最大2名（選考あり）
費用：宿泊費無料、その他実費

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3｜今月の起業家：marutt代表・西山里佳氏（南相馬市小高区）
〜デザインで“祭り”を再起動。表現から地域をひらく女性経営者〜
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■プロフィール
1985年福島県双葉郡富岡町生まれ。東京で音楽やアパレル、出版・広告分野のデザイン業務を経て、2017年に「marutt」を設立、2020年法人化。2018年より南相馬市小高区に移住し、地域とつながるアートスペース「粒粒（つぶつぶ）」を運営。

■起業のきっかけと地域への想い
デザイナーという職業は、正直どこの地域でも必要とされており、どこにいてもやっていける仕事だと思っています。だからこそ、どこで働くかを改めて考えたとき、自分が選んだのは福島・浜通りでした。
地元だから戻ったのではなく、この地にこそ価値があると感じたからです。ここには、多様なプロフェッショナルが集まり、実験と創造が許される空気がある。課題があるからこそ、挑戦の余地がある。浜通りは、そんな可能性に満ちた場所だと思っています。

■事業と社会的意義
maruttは、デザイン事務所としてブランディングや広報の支援・企画を行っています。中でも、地域の企業や行政と連携し、デザインを通じて“伝える力”を共に創り出すことを重視しています。
また、つくり手をつなぐマルシェ「おだかつながる市」や、地域の製造業などを訪ねるツアー「オープンファクトリー」など、地域の“つくり手”と住民・来訪者を結ぶ場づくりにも力を入れています。
エネルギー産業が主軸だったこの地域で、あらためて「産業の手触り」を取り戻すことは、地域の自立と個人のウェルビーイングにつながると信じています。

■困難と乗り越えた日々
開業当初は、「デザインとは何か」「なぜ費用がかかるのか」といった基本的なところから一つひとつ説明しなければならず、ローカルでデザインの仕事をすることの難しさを日々感じていました。

都市部との認識の差を受けとめながらも、プロセスの透明化や丁寧な対話を重ねることで、少しずつ理解者が増えていきました。地域の事業者と共に考え、悩み、形にしていく過程を共有できたときの達成感。そして、その成果に対してエンドユーザーから届くフィードバックが、「デザインの価値」や「デザイナーの仕事」の意義を感じてもらえるきっかけになっていると実感しています。
理解されるまでに時間はかかりましたが、あきらめずに続けてきて本当によかったと思えています。

■仲間とつくるこれからの浜通り
maruttのチームは、地域イベント「おだかつながる市」がきっかけで入社した小高出身のデザイナーや、学生時代から小高に通い続け、転職のタイミングで移住してきたプロジェクトマネージャーなど、多様な経緯でこの地に関わってきたメンバーで構成されています。

小さな組織だからこそ、全員が経営に関わるという意識を持ち、たとえば「自分の給料は自分で決める」といったユニークな仕組みも導入。組織の内と外の境界を越えて、近隣のクリエイターとも頻繁に共創しながら、プロジェクト単位で柔軟に動くチームづくりを行っています。
「一緒につくる」ことには、時に葛藤もありますが、それを苦しみとしてではなく“楽しみ”として共有するスタンスこそが、私たちの地域での創造の原動力になっています。

■展望：震災前後ではなく、もっと長い時間軸で語る地域へ
浜通りでは「震災前・震災後」という時間軸で語られることが多くありますが、私たちは、もっと長い歴史の積層や、人々の暮らしの背景に目を向けていきたいと考えています。

今後は、自然・歴史・文化の重なりを体感できるツーリズムや、アドベンチャートラベル事業にも挑戦する予定です。たとえば、拠点とする小高区・桃内地区を起点に、風土や産業の背景に触れながら、身体を動かして深く“地域を知る”アクティビティを構想しています。
地域に根づいてきた営みや風景を、五感で感じ取る体験を通じて、この土地の未来を描くヒントを、多くの人に届けていきたいと考えています。

■大切にしている言葉　「手考足思（しゅこうそくし）」
「手を動かして考え、自分の足で歩きながら思いをめぐらせる」という意味。
陶芸家・河井寛次郎のこの言葉を大切にしています。事業や未来について考えるとき、つい頭で結論を出そうとしてしまいますが、正解のない問いにこそ、手を動かし、足を運び、身体で感じながら向き合うことを忘れないようにしています。言葉にならない感覚や、経験から得られる気づきを信じる姿勢を、常に仕事の軸に置いています。

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■会社概要
社名：marutt株式会社
住所：〒979-2151 福島県南相馬市小高区耳谷字表6
代表者：代表取締役　西山里佳
設立：2020年2月5日
事業内容：企業や商品のブランディング、ビジュアル戦略や広報物の制作をはじめ、イベント企画等のソフト面から、店舗や施設等のハード面まで企画、提案、制作。

【Instagram】https://www.instagram.com/tubutubu_odaka/
【Facebook】https://www.facebook.com/tubutubuodaka
【note】https://note.com/marutt_design
【おだかつながる市のInstagram】https://www.instagram.com/odaka.tsunagaru/
【お問い合わせ先】メールアドレス：info@marutt.com　Tel：050-5850-7573

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■ 「福島浜通りフロンティアＰＲコンソーシアム」とは
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福島県浜通り地域で活動する起業家18社が連携し、地域の魅力や新たな取り組みを広く発信し、自立した地域コミュニティという新しい社会モデルを全国に広げることを目的とした組織です。​各社のシナジーを活かし、地域の活性化と持続可能な発展を目指し、最新の浜通り情報を毎月発信しています。
（発足時プレスリリース：https://prone.jp/press_releases/6178 ）

・参加企業：18社
- OWB株式会社 [南相馬市]
https://owb.jp
- 株式会社 haccoba [南相馬市]
https://haccoba.com/
- 株式会社ぷくぷく醸造 [南相馬市]
https://www.instagram.com/pukupukubrewing/
- wind & soil [南相馬市]
https://wind-and-soil.jp/
- marutt株式会社 [南相馬市]
https://note.com/marutt_design / https://www.instagram.com/tubutubu_odaka/
- 一般社団法人 Horse Value [南相馬市]
https://www.horsevalue.jp/
- 株式会社MARBLiNG [飯舘村]
https://www.zuttosoko.com/
- 株式会社 浪江商事（なみえアベンジャーズ） [浪江町]
https://www.instagram.com/namie.avengers/
- ジョワイストロナミエ [浪江町]
https://www.instagram.com/joyeuxstronamie/
- 一般社団法人NoMAラボ [浪江町]
https://noma-lab.jp/
- 一般社団法人SOMA （ノーマの谷） [浪江町]
https://nomavalley.jp/
- NPO法人 相馬救援隊 [浪江町]
https://www.instagram.com/sart34org/
- 一般社団法人F-ATRAs [双葉町]
https://f-discover.com
- NPO法人インビジブル　[富岡町]
https://invisible.tokyo/
- Rabbit＆Turtle 株式会社 [富岡町]
https://libertypark.jp/rabbit-turtle_company/
- 株式会社 ワンダーファーム　[いわき市]
http://www.wonder-farm.co.jp/
- 一般社団法人Hamadoori 13 [福島県浜通り地域全般]
https://hamadoori13.or.jp/
- 一般社団法人 東の食の会 [東北全般]
https://www.higashi-no-shoku-no-kai.jp/

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・福島浜通りフロンティアPRコンソーシアム発起人：高橋 大就コメント
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福島県浜通り地域は、震災・原発事故から14年が経ち、「支援を受ける地域」から「自立した地域社会をつくる挑戦の場」へと変化しつつあります。
このコンソーシアムに参加する18社は、地域資源を活かした事業や商品を次々と生み出しながら、互いに連携し、共同事業やサービスを展開しています。
この「フロンティア」から続々と生まれているワクワクするアクションを毎月全国に発信しながら、メディア向けイベントや現地ツアーも行っていく予定です。

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・本件に関するお問い合わせ先
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福島浜通りフロンティアPRコンソーシアム事務局
担当：高橋　　　
Email：info@noma-lab.jp