「福島浜通りフロンティアPRコンソーシアム」に参加するwind&soil（所在地：福島県南相馬市、代表：根本李安奈）より、2025年4月14日にプレスリリース、5月16日に4月の開催報告をいたしました「シネポッケ」について、5月の様子と今後の予定についてお伝えいたします。

■「シネポッケ」とは？
「シネポッケ」は、小さなまちでも、手軽に・気軽に映画上映ができる新しい仕組みです。通常、映画を上映しようとすると、作品使用料として数万円が必要になります。しかし、地方ではチケット収入だけでこの費用をまかなうのは簡単ではありません。そこで、シネポッケは作品使用料を“チケット販売数に応じて”設定。観客数が限られる地域でも、無理なく上映会を開くことができます。また、上映までの手順をまとめたマニュアル、各種ツールや告知素材、機材リストもご用意。初めての主催者でも、安心して一歩を踏み出せる環境を整えています。地域ごとの空きスペースや風景、その土地ならではの空気感を生かしながら、「その場所にしかない映画館」を一緒に育てていく。それが、シネポッケの目指す姿です。映画をきっかけに、地域に小さな文化のあかりをともしていく。そんな共創型の体験を、全国に広げていきます。

■5月の上映作品は『カモン カモン』
5月も4月に引き続き、マイク・ミルズ監督によるモノクロ映画『カモン カモン』（2021年）を上映いたしました。ジャーナリストの叔父と、突然一緒に暮らすことになった9歳の少年との旅を通して、世代を超えた対話と再生を描く作品です。全編モノクロの美しくも繊細な映像も見所です。決して派手な映画ではありませんが、見終わったあとにじわっと余韻が残るような、優しさに満ちた物語です。

■上映の様子
１．5月10日（土）：岩手県宮古市　シネマ・デ・アエル
　会場は、歴史ある“蔵”を改修してつくられた映画上映の空間。蔵の持つ重みのある空気や、これまで上映された作品のポスターが並ぶ内装も、とても素敵な場所でした。今回は『カモンカモン』の上映前に、「シネポッケ」の紹介の時間をいただき、私たちの活動の想いや、これから地域の仲間として映画の場を広げていきたいという話をさせてもらいました。
　上映後には懇親会もあり、映画のキュレーションを担うメンバーのみなさんと交流。その地域ごとに「今月はこの人の選んだ映画を上映しよう」と、主体的に運営されている姿勢にとても刺激を受けました。愛知から大学院生が来ていたり、盛岡から観に来ていた方がいたりと、地域が内と外にひらかれていて、映画を通じていろんな人がつながっている、とても素晴らしい空間でした。

２．5月25日（日）：千葉県南房総市　SHIP / SHIBUYA IWAI PARK
　​SHIP / SHIBUYA IWAI PARKは、千葉県南房総市を舞台に、旧・渋谷区富山臨海学園を再生し、渋谷と岩井をつなぐ公園をつくるプロジェクトです。映画上映の会場は、元体育館でした。
上映開始前には、主宰・南房企画代表の牧野さんより「千葉県の房総半島の下から半分にはほとんど映画館がない。映画上映は1年ほど前から構想があり、今回シネポッケを利用して企画した。これから月1回程度、地域の映画館としても機能させたい」とのご挨拶がありました。
今後、地元の方をさらに巻き込みながら、とくに若い人や子供たちが気軽に映画館という特殊な空間でしか得られない文化体験を提供できる場所にしていきたいとこれからのビジョンについても話してくださいました。

■今後の予定
〈6月〉
・6/20(土)：福島県南相馬市　小高パイオニアビレッジ　　　『サマーフィルムにのって』
・6/21(日)：千葉県南房総市　SHIP / SHIBUYA IWAI PARK　『勝手にふるえてろ』
・6/26 (木)：東京都新島村　　Hostel NABLA　　　　　　　 『サマーフィルムにのって』

〈6月/7月〉
『勝手にふるえてろ』『サマーフィルムにのって』の2作品を上映予定です。

『勝手にふるえてろ』（2017年）
芥川賞作家の綿矢りさによる同名小説を、松岡茉優が主演で映像化した毒舌ラブコメです。笑えて、ちょっと泣けて、観終わったあとには「それでも、自分って悪くないかも」と思える。自分のままでいいのかな？と悩んでいる人にこそ、ぜひ観てほしい映画です。

『サマーフィルムにのって』（2021年）
夏にぴったりな青春映画の新たな金字塔。青春映画には欠かせない恋と友情に加え、時代劇、SF、全ての要素が華麗にシンクロし、爽快なラストへと向かっていきます。今をときめく河合優実をはじめ、今後の活躍が期待される新星が勢揃いです。ミニシアターランキング週末動員数1位（興行通信社調べ）獲得作品。

■全国で“非劇場の映画館”を広げたい
シネポッケでは、今後も毎月上映作品を選定しながら、日本各地での上映を継続的に展開していきます。現在、全国各地で「映画を上映をしてみたい」と考えている団体や個人を対象に、上映希望地とパートナーの募集を行っています。その土地ならではの空間や雰囲気を生かし、地域のオリジナルな映画館を一緒につくりませんか？あなたの上映で地域に新たな文化の芽を育てていけたらと考えています。

■主催団体について
wind&soilは、全国の多様な文化の自治の実現を目指し、地域に根付く“土の人”と、外から訪れる“風の人”が交わる場づくりを行う人を支援しています。エンタメ・学び・食を軸に、地域で活用できる“場づくりのコンテンツ”を企画・提供し、それをきっかけに、地域をもっと面白くしたいと自ら動く“共創世代”の創出を目指しています。
wind&soil WEBサイト ：https://wind-and-soil.jp/
シネポッケWEBサイト ：https://wind-and-soil.jp/cinepokke
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■本件に関するお問い合わせ
wind&soil（担当：根本）
MAIL：info@wind-and-soil.jp　 TEL：080-6059-5731