実践学習型まちづくりプログラム「Poc up スクール NAGOYA」 市民が企画した4つの社会実験が実現へ ~「生ゴミ循環」「ローカルツーリズム」「キャリア教育」「芝生サードプレイス」の検証~
「未来の前座」をミッションに掲げ、さかさま不動産やmadanasasoなど挑戦を応援する気風づくりを進める株式会社On-Co(本社:三重県、以下On-Co)は、名古屋市(住宅都市局)から委託を受け、市民が主体的にまちづくりを学び、実践できる「Poc upスクールNAGOYA」を2024年4月より展開しています。
参加者がアイデアを企画し、社会実験を行うことで、成功体験や課題を発見し、まちづくりの担い手として継続的な活動となることを目的に、11月10日には、大曽根エリアにて、参加者による4つの社会実験を行います。 地域に根ざした多様な主体が連携し、より魅力的なまちづくりを実現することを目指します。
■全国でも有数の「車社会」名古屋■
人口減少や少子高齢化が進み、商店街のシャッター街化などによる地域の活力の低下が懸念される中、都市の魅力を向上させ、まちなかににぎわいを創出することが、多くの都市に共通して求められています。
国土交通省は、「居心地が良く歩きたくなるまちなか」の形成を目指し、2020年に車中心から人中心となる「まちなか」の形成を目指し、市町村、民間事業者、産官学などの多様な主体による取り組みを推進するための「まちなかウォーカブル推進プログラム」を掲げました。
市民の交通手段として車が約40.8%を占める、全国でも有数の「車社会」名古屋市においても、ウォーカブルなまちづくりを目指して、2022年に「ウォーカブル・景観推進室」を新設(※)。2024年には「Nagoyaまちなかウォーカブル戦略(以下「Nagoまち戦略」)」を策定しました。※:名古屋交通計画2030より
■まちをフィールドにした社会実験を実施するプログラムへ■
On-Coは2020年より、挑戦したい想いを可視化して物件を募る「さかさま不動産」を運営。挑戦者がまちの魅力や課題と、自身の強みを掛け合わせた「事業」を創出し、貸主やまちが応援することにより、波及効果を生み、結果的に賑わいへと繋がる事例を見てきました。
そこで2023年より、名古屋市と連携の上、Nagoまち戦略の一環として、多様な人たちが、まちに必要な要素(課題など)に触れ、まちをフィールドとして、「やりたいこと」に挑戦する、実践学習型まちづくりプログラム「Poc upスクールNAGOYA」を展開しています。
■2024年のフィールドは大曽根エリア■
2024年は大曽根エリアをフィールドに参加者を募集したところ、想定を上回る約30人が集まりました。
参加者は、ごみを減らし資源循環を促進する「生ゴミ循環」チーム、外国人観光客がせんべろ文化を中心とした地域文化を楽しめる機会を創出する「ローカルツーリズム」チーム、中高生の学びの場を創出する「キャリア教育」チーム、商店街に憩いの場を創出する「芝生サードプレイス」チームなど、4つに分かれ、それぞれのアイデアを磨き上げました。
4つの社会実験は、11月10日に大曽根商店街にて開催される『ガジガジ・ウォーカブルシティ~歩いて楽しい!クリエイティブな商店街~』にて行われます。
■「ガジガジ・ウォーカブルシティ~歩いて楽しい!クリエイティブな商店街~」■
Poc upスクールNAGOYA の参加者による4つの社会実験を中心に、他にも官民のパブリック空間を活用した実験的な取組みも集め、大曽根商店街にて、賑わいや憩いの空間を創出することで、訪れた人が、ウォーカブルなまちづくりを体験することができるイベントです。
【日時】2024年11月10日(日)11時~16時
【場所】大曽根本通商店街(オゾンアベニュー)及び大曽根商店街(オズモール)
【詳細】https://gaji-gaji-walkablecity.peatix.com/
【Poc upスクールNAGOYAが実施する社会実験の概要】
(1)「Welcome back Oh!! ZONE」
・大曽根エリアにある様々な魅力を発掘し、外国人観光客がまた大曽根に来たくなるローカルコンテンツを、大曽根エリアでの民泊開業と併せて検討しています。
・社会実験当日は、在住外国人を対象に、大曽根エリアの魅力のひとつであるお酒にまつわる店舗に着目し、それらのお店を回るツアーや地域の方と交流できるようなスペースの創出を行います。
(2)「はじまりのコンポストアーキテクト」
・生ごみからたい肥をつくる「コンポスト」を活用し、たい肥で野菜を育て、食べるというような小さな循環が起きるサーキュラーエリアの形成を目指しています。
・社会実験当日は、コンポストの体験イベント等を行い、コンポストを知り、身近に感じてもらう機会の創出や、コミュニティづくりを行います。
(3)「ジョブアド in Ozone」
・中高生を募集し、大曽根エリアの店舗と連携しながら、より魅力的な店舗になるよう主体的に考え、実践することで、参加者のキャリア教育とエリアの活性化を目指すプログラム「ジョブアド」を考案しました。
・社会実験当日は、学生が約2か月間考えてきたことを、大曽根商店街の2店舗で実践し、店舗や実践した学生の満足度などの検証を行います。
(4)「大曽根芝映スポット」
・芝生をひくことで、普段座れない場所に座ることができる、普段と違う目線でまちを見ることができることは、“映える”スポットになりうるのではないか。そんな仮説を実証するプロジェクトです。
・社会実験当日は、商店街のパブリック空間に人工芝をひいたスペースを用意し、訪れた人たちが思い思いの時間を過ごし、写真を撮り、投稿してもらうことで大曽根を認知してもらうキッカケをつくります。
■今後の展開■
今回の実証実験を踏まえ、参加者は11/23(土)に実装に向けた検討や調整を行います。今後もまちづくりと事業創出を掛け合わせた挑戦の輪を広げることで、持続的に活躍する担い手を増やし、しいては地域課題の解決や活力に資する好循環に繋がることを目指します。
■Poc upスクールNAGOYAについて■
まちの魅力や課題を踏まえたまちづくり活動を通して、まちをより良くしていくプロセスを体験する実践学習型まちづくりプログラム。2023年度は名駅三丁目・名古屋港エリアをフィールドに、起業家や学生、会社員やクリエイターなどが参加。単独では実現が難しかった企画も多く、多種多様な職能が集結するからこそ実現する「構想」や、産官学民連携が肝となる制度の狭間の「挑戦」として、都市農園や空き地サウナ、若者カルチャーを掛け合わせた盆踊りなどが行われました。
本講座に参加した方が、実際のまちづくりの現場で、継続的にまちに関わり、まちづくり活動の担い手として活躍することを期待しています。
<これまでのスケジュール>
5/18 説明会|7/20 共創講座|8/3アイデア講座|8/17 & 31PR講座|9/14行政連携・補助金/助成金講座|10/5デザイン講座|11/10社会実験|11/23反省会
■株式会社On-Co■
共同創業:水谷岳史・藤田恭兵
設立:2019年3月
本社:三重県桑名市西別所1375
拠点:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル
HP:https://on-co.jp/|ミッションは「まだない何かに挑む」。強みは社会に必要と感じた概念を具現化させること。さかさま不動産や上回転研究所、丘漁師組合などを展開している。