物件情報を公開することなく借り手を探せる「さかさま不動産」で15軒目の成約〜本好きなパラレルワーカーによる”会員制私立図書館”への挑戦〜
株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co)が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて、本好きなパラレルワーカーによる会員制私立図書館への挑戦が、東京都世田谷区(三軒茶屋)の物件とマッチングしました。1月21日(土)には、本の持ち寄りイベントが開催されます。
■2040年には空き家率40%超
少子高齢化や人口減少などにより増え続けている空き家。2040年には空き家率は40%を超えると予測され深刻な社会問題となっています(※1)。国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6%のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70%以上というデータが出ています(※2)。
※1 総務省の住宅・土地統計調査 ※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」
■さかさま不動産の狙い
さかさま不動産は、空き家の情報ではなく「借りたい人」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の仕組みを逆にすることで、「貸す人は選びたい」「家情報を公開せず借り手を探したい」と考える潜在的空き家の所有者へのアプローチや、チャレンジ精神を持つ人を地域に誘致することが可能となります。
現在サイト上には「スタイリストの秘密基地」「気軽に演劇が出来る劇場をつくりたい」などの夢や想いが綴られています。
さかさま不動産:https://sakasama-fudosan.com/
■学生時代から抱いていた、本好きが集まる場づくりへの挑戦
今回成約したのは、店舗管理やキャリアコンサルタント等に従事する堀川美紀さん(30代)の挑戦。美術大学時代に、作品の根底に幼少期に読んだ物語が在ると気付き、いつか本を軸にした場を開く夢を抱くようになりました。
30代に入り、仕事とライフイベントの両立に悩む人たちが周りに増えてきたこともあって、人や本の物語を通して、偶発的なロールモデルとの出会いを生む場の必要性を強く感じるようになりました。そこで2年程前から、自分の暮らす街に、ひとりでも誰かとでも思い思いに過ごせる、会員制図書館を創る物件を探していました。
※堀川さんの記事:https://sakasama-fudosan.com/lessee/monogatari-kaiintosyokan/
■間借りでマッチング
マッチングした場所は、三軒茶屋にある木造3階建ての保護猫譲渡型賃貸「サンチャコ」(世田谷区太子堂4-6-6)。1階は道に面しており、ギャラリーや飲食ができる場と、保護猫がいるワークスペースになっています。堀川さんは1階の空間に、私設図書館の要素を段階的に組み込む予定。間借りという形でコストを掛けず本当にやりたい事に特化することで、人と街の物語を紡ぐ場を目指します。
※1/21に本の持ち寄り企画を開催:https://snackmommoon0001.peatix.com/
※サンチャコ:https://www.sancha-co.com/sancha-co
■コンセプトを尖らせる、大家業としての想い
大家は、保護猫と暮らす大の猫好き東大史さん。相続で引き継いだ物件を、2020年に猫と三軒茶屋の魅力に触れる場として、サンチャコを設立。猫を通じて生まれる関係性を大切にしており、現在約30名いるボランティアさんと保護猫を世話するコミュニティを形成しています。
大家業として意識しているのは、築年数ではなく、特定の趣味や嗜好を持つ人が集まるコンセプトを露見させること。街に関与する余地がある不動産を目指し、コミュニティの活性化を考えている中、さかさま不動産で堀川さんの想いを発見して意気投合しました。
「誰でも良いわけではなかった。段階的に堀川さんと場やコミュニティを共有していくことで、双方と猫にとっての最適化を図りたい」と東さんは話します。
■今後の展開
東京都や愛知県等でもマッチングが進んでいます。また1月28日には栃木県鹿沼市にて、2月8日には沖永良部島にてさかさま不動産支局の開局イベントを開催予定です。今後も地域を支える方々との連携を図り、空き家を介した新たな価値を創造できるよう努めます。
●2/13 さかさま不動産定例会 1部 http://ptix.at/ZqY2LO |2部 http://ptix.at/6F0xfR
●1/28 栃木鹿沼支局開局イベント
●1/30気仙沼支局イベント
●2/8 沖永良部支局開局イベント
■【参考】さかさま不動産について
空き家発生の抑制と活用促進に向け、空き家の所有者と活用希望者を仲介する新たなスキームが求められる中、国土交通省「まちづくりアワード2022」にて”潜在する空き家の流通に繋がる画期的な発想”として特別賞を獲得しました。自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある ②空き家は沢山ある ③借りられる空き家がない ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。
2022年からはさかさま不動産支局の展開を始め、空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げています。
■株式会社On-Coについて
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵
創業:2019年3月
所在地:三重県桑名市西別所1375
事務所:愛知県名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル(マダナサソウ)
HP:https://on-co.jp/
ミッションは関わる人々の主体性を向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。強みは社会に必要と感じた概念を具現化すること。さかさま不動産や丘漁師組合、上回転研究所、マダナサソウなどのPJを展開している。
■本件に関するお問い合わせ先
担当者名:福田
TEL:08059847800
E-Mail:support@on-co.co