気候変動による生態系の変化。サバフグが例年より大幅に水揚げ。 「海の課題」を市民が知ることで、未来の海を守る一歩に。 創業144年歌行燈×丘漁師組合 サバフグメニューできっかけづくり
株式会社On-Co(本社:三重県桑名市)が取組む、海の課題を知りアクションを起こす人を増やす【丘から海を考える[丘漁師組合]】プロジェクトに共感した全国36店舗展開する創業144年のうどん屋「歌行燈」(本社:三重県桑名市)が丘漁師組合とのコラボ企画をスタート。3月15日(火)より「サバフグ」を使ったメニューを展開します。
■農業従事者は136万人に対して、漁業者は15万人。海の幸が食べられなくなる未来
日本における漁業従事者は、一貫して減少傾向にあり2018年には15万人。2023年には12万人に減少すると予想されています。*1 これは、毎年6000人の漁業従事者が減少していることになります。漁業従事者が減少している原因はさまざまなものがありますが、一般消費者が海の課題や現状を知らないため、獲った魚が適正な価格で買い取られず、生産者が事業を維持できない状況が生まれているなど、消費者側の認識も原因の1つです。消費者側が変わることで、状況を変えられる。海の幸が豊かな日本がこれからも持続可能な漁業を営むことができるよう、水産関係者ではない人たちも行動を起こしていく必要があります。 *1:漁業をめぐる現状について(令和3年7月 水産庁)
■丘漁師組合の活動目的:海の課題を知る一般市民を増やし、課題解決を加速させる
海に関わる人達だけでなく、生活者が海の現状を理解し取り組むアクションが増えることで、海の課題解決が加速すると考えています。そのきっかけづくりを丘漁師組合は取り組んでいます。
■背景:三重県の海の課題から取り組む。「サバフグ」の獲れすぎが問題に。
今回取り組む海の課題は「サバフグ」。伊勢志摩の海ではトラフグの延縄漁の際に獲れることがありましたが、今年は水揚げ量が大幅に増加。サバフグは、地元では一夜干しなどの加工原料として活用されていますが、歯が鋭く釣り糸や網などの漁具を噛み切ってしまう習性があるため、トラフグを獲る延縄漁等にも影響を及ぼすことが問題視されています。
■想い:イレギュラーな海の課題を「丘」側も知り、動くことが必要
気候変動の影響から、例年にない異常な状況が起きると水産事業者側だけでは、課題をカバーするのが難しい状況です。水揚げ量が増え単価が下がることで漁業従事者の収入が減少につながったり、量が多いと買い手がつかず資源が活用しきれないという状況が起きかねません。
今年は「サバフグ」が異常に獲れているという課題を有限会社伊勢志摩冷凍(持続的な豊かな海を実現すべく買い支えや水産物の加工に力を入れている)から丘漁師組合に相談があり、「丘」側にいる自分たちができる行動を起こしていくべく地域連携を掲げる株式会社歌行燈と商品開発に至りました。
■歌行燈で提供する限定コラボメニュー
サバフグ天丼とワカメうどん / サバフグの天ぷら / サバフグのから揚げ
販売:歌行燈桑名駅前店・大山田店・四日市ときわ店・名張店・鈴鹿店の5店舗
期間:2022年3月15日〜 ※数量限定で各店売り切れ次第販売終了
■今後の展開
歌行燈のような「海の課題に取組む「素人プロ」を増やしていけるよう活動を続けていきます。3/5(土)6(日)に丘漁師組合ツアーを三重県熊野市二木島町にて開催します。
また、本取組のように「課題を投げかける」ことで、「社会が課題解決へと動く仕組み」をつくることができれば、海の課題に限らず、様々な分野に活用できます。社会課題解決の1つのモデルとして確立し、他の社会課題分野への活動へと広げていきたいと考えています。
■これまでに起きている事象:
海の課題を考えていることの「シンボル」として丘漁師組合のコラボや、自主的に各々の活動に活かす人が増えてきています。
①飲食店における低利用魚メニュー
歌行燈にて低利用魚メニューを提供できることにより、海の課題を知る人が増えている。
「知らない魚を食べれて嬉しかった」という顧客からの声も出てきている。
②海苔の未来を考えるイベントを開催
研究所、水産流通のプロ、デザイナーなど様々な
立場の人が参加し、海の課題について議論しました。
③クラウドファンディングの返礼品に丘漁師組合Tシャツが登場
持続可能な海の実現に向けたアクションの1つとして、丘漁師組合とのコラボ商品を自主的に展開。
(参考:https://camp-fire.jp/projects/view/550031)
■丘から海を考える[丘漁師組合]とは
SDGsなど、社会課題に関する意識が高まる一方、実際に行動に移している人は1割程度*2という調査結果が出ています。世の中に溢れる社会課題の解決を進めるには、
①個人一人ひとりの行動 ②課題の当事者ではない人々が、どれだけ課題に関心を持ち、アクションを起こせるか。という点が重要だと考えています。丘漁師組合では、「海」の課題に対して、海のプロではない、一般市民の方がアクションを起こすキッカケづくりを行っています。
*2:株式会社ネオマーケティング 2020年12月22日発表「「SDGs個人での取り組みに関する調査」参照)
■これまでの実績
・FabCafe Nagoyaにて低利用魚メニューの導入がスタート (2021年10月より)
・海の課題をエンタメ化「丘漁師ツアーガイド育成」企画スタート(2021年10月)
・未利用魚で社内改革。創業144年老舗うどん屋 歌行燈がニベメニューをスタート (2022年1月)
■株式会社歌行燈について
代表取締役社長:横井健祐 創業:明治10年(1877年)本社所在地:三重県桑名市末広町40番地
明治10年創業のうどん・そば料理店。本店・本社を三重県桑名市に置き、愛知岐阜三重と関東に国内で36店舗を展開。明治の文豪・泉鏡花の名作「歌行燈」の作中に登場するうどん屋が古き日の「志満や」であり、その後「歌行燈」へ店名を変えた。現在は「歌行燈」のみならず「やじろべえ」「歌行燈ゑべっさん」「四代目横井製麺所」などを運営している。http://www.utaandon.jp/
■株式会社On-Coについて
代表:水谷岳史/藤田恭兵 創業:2019年3月 所在地:三重県桑名市西別所1375
さかさま不動産などを展開し、関わる人々の主体性向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくることミッションに掲げ活動している。https://on-co.jp/
■本件に関するお問い合わせ
PR担当:尾方 TEL☎:070-8375-3735 mail✉:support@on-co.co