生徒のアンケート・インタビューを「教員個人の判断」から「学校の仕組み」へ 七夕研究所、学校・塾向け「探究調査ガバナンス」の提供を開始NEW
株式会社七夕研究所(本社:神奈川県小田原市、代表取締役:北島哲郎、以下「七夕研究所」)は、学校・塾・探究事業者を対象に、生徒が探究学習で行うアンケートやインタビューなどの調査について、教員個人ではなく組織として事前確認する体制を整えるサービス「探究調査ガバナンス」の提供を開始しました。
探究の授業では、生徒がアンケートやインタビューなど、人を対象にした調査を行う場面が増えています。一方で、調査票や実施方法について「外に出してよいか」を担当教員が一人で確認し、判断している学校もあります。
こうした運用では、担当者が替わると判断基準が引き継がれにくく、校内で判断しきれない調査計画について相談する先がない、といった課題が生じます。
「探究調査ガバナンス」は、こうした判断を教員一人に任せず、判断の基準と手続きを学校・塾の仕組みとして整えるためのサービスです。規程の策定、判定ルーブリック、教員研修、専門家レビューを組み合わせ、生徒の調査が外に出る前に確認する体制を組織内に構築します。
# 背景 ― 生徒の調査を、誰がどの基準で判断するのか
探究の授業では、教員一人が複数の生徒やチームを指導することがあります。
アンケートの設問に問題がないか、依頼の仕方が相手に負担を与えないか、回答者が断りにくい状況になっていないか。こうした点を確認する必要がありますが、その判断を担当教員個人に委ねると、担当者によって判断が変わったり、担当変更の際に基準が引き継がれなかったりする可能性があります。
必要なのは、「誰が、何を、どの基準で確認するのか」「判断できない案件をどこへ送るのか」「問題が起きた際に何をするのか」を、組織のルールとして持つことです。
「探究調査ガバナンス」では、こうした判断基準と手続きを学校・塾の実情に合わせて整備します。
# 例えば、このような調査計画を確認します
例えば、生徒が「校則に対する意識」を全校生徒に尋ねるアンケートを企画し、ホームルームの時間に担任が配布、その場で回収し、学籍番号を記入させる計画を立てたとします。
この場合、回答する生徒から見ると、授業時間中に担任の前で回答するため断りにくく、学籍番号があるため匿名ともいえません。また、校則のように学校と生徒の利害が対立しうるテーマでは、回答内容が本音から離れる可能性もあります。
こうした場合には、例えば、
- 学籍番号の記入欄を外す
- 回収方法を箱などに変更する
- 回答しない自由があることを、口頭と文書で伝える
といった修正を検討します。
「探究調査ガバナンス」では、このような判断を担当教員一人の経験に依存させず、規程とルーブリックに基づいて行えるようにします。
# 「探究調査ガバナンス」の主な内容
## 1.規程の策定と判定ルーブリックの構築
生徒の調査について、誰が何をどの基準で判断するかを定めた規程を、学校・塾の実情に合わせて作成します。
すでに校内規程がある場合は作り直すのではなく、既存の規程を土台に、判断基準、判断できない案件の送り先、問題が起きた際の手順など、不足している部分を補います。
また、現場の教員が同じ基準で判断できるよう、判断条件を場合分けした「判定ルーブリック」を構築します。
## 2.校内で判断できない案件の専門家レビュー
校内で判断しきれない調査計画については、専門家レビューに回すことができます。
計画を一件ずつ確認し、問題となる点と修正方法を記した所見を返却します。所見の全文と、その根拠を記した書面は学校・塾に渡し、実際の指導に利用できます。
## 3.自校の規程を使った教員研修
自校の規程とルーブリックを、実際に上がってきた調査計画へ当てはめて判断する演習を年2回実施します。
初回研修は録画し、契約期間中はいつでも閲覧できるようにします。あとから着任した教員も、同じ判断基準を学ぶことができます。受講人数に上限はありません。
## 4.判断記録をもとにした継続的な更新
実際に行った判断の記録を材料として、判定ルーブリックを年1回見直します。
学習指導要領や個人情報保護法など、運用に影響する制度改正があった場合には、その都度反映します。
# 倫理審査委員会による審査との違い
「探究調査ガバナンス」は、生徒が行う調査を外に出す前に確認する事前スクリーニングの体制を学校内につくるサービスです。
七夕研究所が学校の倫理審査委員会となり、研究を承認するものではありません。合議が必要な案件について最終的な判断を行う役割は、学校または共同研究先の大学などが担います。
生徒の研究を学会発表や論文投稿として公表する段階では、研究機関として正式な倫理審査が必要となる場合があります。その場合は、発表先の規則や研究体制を確認したうえで、必要な審査先を学校側で判断します。
# 導入までの流れ
導入時には、まず現在の探究授業や調査確認の運用について聞き取りを行います。
その後、
1. 現状の聞き取り
2. 規程の草案作成
3. 学校・塾との議論・すり合わせ
4. 判定ルーブリックの構築
5. 初回研修用教材の作成
6. 初回研修
7. 運用開始
8. 判断記録をもとにした更新
という流れで体制を整えます。
契約から運用開始までの目安は3か月です。新年度からの利用を希望する場合は、前年12月までの相談を推奨しています。
# 提供概要
対象
学校、塾、探究事業者
※公立学校についても相談可能です。自治体・教育委員会などが契約者となる場合は、契約形態を含めて個別に対応します。
初期導入
50万円から(税抜)
対面での聞き取り、規程の策定、ルーブリックの構築、学校ごとの設定、初回研修教材の作成などを含みます。
年間運用
45万円から(税抜)
専門家レビュー、年2回の教員研修、問い合わせへの対応、規程・ルーブリックの更新などを含みます。
年間運用45万円の場合、専門家レビューは年12件までを含みます。超過分は1件1.5万円、判断の難しい案件は1件3万円(いずれも税抜)です。対象となる生徒数や学年の幅に応じて個別に見積もります。
サービスページ:
https://isr.tanabata-inst.com/governance
# Culture+Commonsとの協働について
「探究調査ガバナンス」は、株式会社七夕研究所とCulture+Commonsによる協働事業です。
事業の構想、判断基準の策定、レビューの実施などを共同で行います。契約の相手方は株式会社七夕研究所です。
# 個人向け「探究調査レビュー」について
生徒本人や保護者が1件単位で申し込む個人向けサービス「探究調査レビュー」は、2026年10月の受付開始を予定しています。
学校・塾が契約し、校内の確認体制を整える「探究調査ガバナンス」と、個人が申し込む「探究調査レビュー」は、契約の主体によって分けています。
# 今後の展望
七夕研究所では、「探究調査ガバナンス」と「探究調査レビュー」で行った判断の記録を、個人が特定されない形で整理し、判定ルーブリックの改訂に生かしていきます。
まずは導入する学校・塾とともに、生徒の調査を外に出す前に確認する手順を、実際の教育現場で使える形に整えていきます。
# 会社概要
会社名 株式会社七夕研究所(Tanabata Institute Inc.)
所在地 神奈川県小田原市
設立 2023年7月7日
代表取締役 北島 哲郎
事業内容 社会調査・制度設計・R&D支援・組織変容コンサルティング
公式サイト
https://www.tanabata-inst.com/
# お問い合わせ先
お問い合わせフォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdANsWMhVM-Y3jQUrIFEwaptrZBuKW1nnxb6y1lByZee0l4Gw/viewform?usp=dialog
SNS: Note https://note.com/tanabata_lab X https://x.com/TanabataInst


