宮崎の老舗「そばや哲心」が、地方個人商店の持続可能性を追求する 「新機軸の事業承継」を実施〜血縁による「文化の継承」と、外部による「経営の近代化」を融合させた新体制へ〜

宮崎市で40年以上にわたり暖簾を守り続けてきた老舗蕎麦店「そばや哲心(てっしん)」(所在地:宮崎県宮崎市)は、2026年2月付で事業承継を実施し、新たな経営体制へ移行いたしました。
本承継は、今後の経営に必要な資金提供・経営支援を外部から受けながらも、株式の過半数(51%)を現代表の実娘が保有するという、全国的にも稀有なスキームを採用しています。「味と思想」という形なき資産を血縁が守り、「経営基盤」を外部の視点で強化する。この両立を可能にする新しい事業承継モデルで、「次の100年」に挑戦していきます。
<新体制について>
代表取締役 谷口 凡子
取締役 守屋 亜理沙
また、前代表取締役の小田哲也は「会長」に就任いたします。本承継を通過点とし、今後も変わらず「哲心」の味と技術の研鑽に心血を注ぎ、「そばや哲心」の更なる発展に尽力してまいります。
■ 事業承継の背景について
現在、日本の飲食業界では、創業者の高齢化や後継者不足による老舗の廃業が深刻な社会問題となっています。従来の事業承継は、親族がすべてを背負う「親族承継」か、資本を譲渡する「第三者承継(M&A)」の二択に陥りがちでした。
前者は後継者一人に経営・資金・責任が集中し、負担過多により技術研鑽が疎かになるリスクを孕みます。対して後者は、経済合理性が優先されるあまり、創業者の「味」や「哲学」が変質してしまう懸念がありました。
「哲心」はこのどちらかを選ぶのではなく、「血縁で守るべきもの」と「外部の力を借りるべきもの」を明確に分ける「第三の道」を選択。株式の過半数(51%)を実娘が保有することで文化の決定権を担保しつつ、外部支援によって老舗の経営基盤を時代に即したものへと再構築いたしました。
■ 新経営体制の特長:専門性を活かした「チーム経営」
属人的な店舗運営から脱却し、各分野のプロフェッショナルが役割を分担する組織運営へ転換します。
1. 「文化の守護神」としての血縁承継
代表取締役・谷口凡子(実娘)が株式の過半数を保持し、味づくりや店の哲学に関する最終決定権を担います。40年以上培ってきた「哲心の思想」を、不変の価値として守り抜く役割です。
2. 経営を科学する外部プロフェッショナルの参画
取締役として外部の専門人材が参画し、人事、広報、ブランディング、資金管理を管掌。職人が技術の研鑽に専念できる環境を構築し、持続可能な店舗運営を実現します。
3. 「世界基準」の技術伝承とグローバルな視座
創業者・小田哲也は「会長」として現場に立ち続け、40年かけて磨き上げた技術を次代へ直接伝承します。哲心の味と思想は、すでに県外でも高い評価を得ており、その実力はミシュラン・ビブグルマン選出という形でも証明されています。今回の体制移行により、「地方の一飲食店」の枠を超え、世界に通用する日本料理としての価値向上と、グローバルな視点でのブランド構築を目指します。
■ 日本料理の価値を世界へ、次の100年への挑戦
今回の体制移行は、単なる店舗の存続を目的としたものではありません。「良いものが、良いだけでは残らない時代」だからこそ、仕組みによって価値を守り、次の100年を見据えています。ミシュランも認めた「哲心の技術」を世界基準のブランドへと昇華させ、日本の職人文化の継承モデルとなることが私たちの目標です。
この挑戦が、同じ悩みを抱える日本中の老舗や家業にとって、一つの希望となることを願っています。
■ 経営陣コメント
【取締役会長(前代表取締役):小田 哲也】
40年以上、一途に蕎麦を打ってきましたが、店を続けるということは技術だけでは完結しません。娘が暖簾の魂を守り、プロが経営の舵を取る。この形こそが、私が心血注いだ『哲心』の味を、最も理想的な形で未来へ繋いでくれると確信し、決断しました。私はこれからも、納得のいく一枚を打つことに専念します。
【代表取締役:谷口 凡子】
父が築き上げた『哲心』という物語を、重圧ではなく希望として受け継ぐために、この形を選びました。私が守るのは、父の背中を見て学んだ味と哲学です。一方で、時代の変化に合わせた組織づくりは信頼できるパートナーに委ねる。この「チーム哲心」で、お客様に愛され続ける店を100年先まで紡いでいきます。
■ 会社概要
社 名: 有限会社 哲心
所在地: 宮崎県宮崎市橘通東3丁目4-9
事業内容:蕎麦の製造・販売、飲食店の運営
創 業: 1984年
■ 本件に関するお問い合わせ先
担当:守屋 TEL:090-3322-2995 / Email:info@sobayatesin.jp



