アブダビATRC大規模言語モデルをオープンソース化 「ファルコン40B」研究・商業利用へ
本資料は原文:https://www.businesswire.com/news/home/20230525005055/ja/の簡易版です。
アブダビの先進技術研究評議会(ATRC)の応用研究機関、テクノロジー・イノベーション・インスティテュート(TII)は2023年5月26日、UAE初の大規模AIモデルであるファルコン40Bを研究および商業利用のためにオープンソース化したと発表しました。
ファルコンは、1兆個のトークンを学習し400億個のパラメータを持つ大規模言語モデル(LLM)で、透明性とアカウンタビリティを保ちながら、研究者、中小企業(SME)やイノベーターらのイノベーションを 支援することを目的としています。現在、調整機能が強化されているLLMの大半は非商用ユーザーにのみ独占ライセンスを与えていますが、ファルコン40Bは研究者や商用ユーザーにアクセスを提供するという重要な一歩を踏み出しました。
これに伴いTIIでは基本モデルの活用を希望するエンジニアリング、ヘルスケア、サステナビリティ、 コーディングなど、さまざまな分野の科学、研究プロジェクトを募集しています。トレーニング用のデータ分析、複雑なモデリングや計算機能などを活用して斬新なアイデアや商業的可能性と社会的利益をもたらすAIソリューション開発に必要な資源が提供されることになります。さらに、ATRCの商業化部門であるVentureOneは、最も革新的なソリューションの製品化支援を行います。
2023年3月に初リリースされたFalconは、スタンフォード大学のHELM LLMベンチマークツールに 基づくと、OpenAIのGPT-3の訓練計算の75%、DeepMindのChinchilla AIの40%、GoogleのPaLM-62Bが行う訓練計算の80%と、より少ない訓練計算処理能力(トレーニング・コンピュートパワー)で 動くことが確認されました。
Falcon 40Bは、TIIのAI・デジタルサイエンス研究センター(AIDRC)が主導する革新的なテクノロジーです。同チームは昨年、世界最大のアラビア語NLPモデル「NOOR」を発表しており、Falcon 180Bの 開発・発表を間近に控えているところです。
UAEは先ごろ、国連の「Frontier Technologies Readiness Index 2023」でポジションを5つ上げて 166カ国中37位とアラブ諸国の中でトップとなりました。ファルコン40BはUAEをAI技術界の中心的存在へと押し上げることが期待されています。
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